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【UKP OFFICIAL LIVE REPORT】LOST IN TIME 下北沢CLUB Que2DAYS その奇跡とその偶然・足跡は続く2016 三日目「再起動」2016.10.01

今年6月に行われた2DAYS に続くコンセプトライブが下北沢CLUB Queで開催された。
三日目となる10月1日は「再起動」と名付けられ、5thアルバム『明日が聞こえる』、
6thアルバム『ロストアンドファウンド』からの選曲で構成されたセットリストを披露した。

リリース当時のライブで使われていたSEが会場に流れると大きな拍手でメンバーが迎えられる。
「ロストインタイムです。始めます!」と海北が告げる。一曲目は『希望』。
今では彼らのライブに欠かせない定番となったシングル曲だ。ライブを重ねるごとに研ぎすまされてきた曲にオーディエンスも高く手を挙げて応えている。
この曲に『希望』と言うタイトルを付けたのはドラムの大岡。現在の体制になってから初のリリース楽曲となるこの曲はきっと3人にとって変わる事のない希望なのだろう。続いて演奏された『トライアングル』三井の軽快なギターと伸びやかに響く海北の歌声に魅了されどんどんと会場の雰囲気が高まっていく。

 

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「こんばんは、ロストインタイムです。2ヶ月ぶりの(バンドでの)ライブです。」と話し始めた海北は弾き語りの47都道府県公演が終了した事を改めて報告。その道中で得た多くの事をこれからこのバンドに還元していこうとしている意気込みを感じた。

『合い言葉』では一言一言をじっくりと噛み締めるように受け取りながらじっくりと聞き入るオーディエンスが印象的だった。続く『キャラバン』ではそのままの情熱を受け止めるかのようにより一人一人と向き合うように歌う海北の姿があった。
『〜忘れないよ 大丈夫 この旅は続いてく 無くさないよ この距離は 問題なんかじゃないから〜』長い旅をしてきたからこそ、今、目の前にいる一人一人に伝わるように言葉を発している気がした。さらに中盤に演奏された『その名前を』では圧倒的に力強く言葉を紡いでいく姿があった。

 

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『明日が聞こえる』が発売されたのは2009年。今日演奏する2枚はメンバー20代最後の作品である。そして三井が加入し、まさにロストインタイムが「再始動」するタイミングのアルバムでもある。
海北は、このアルバムが曲を作る人として苦しんだレコーディングだったが苦しんだ分だけ愛情を感じる2枚となり人間的にも周りの人を素直に愛せるようになったと当時を振り返っていた。
時間と共に移ろい変わっていく、そんな事がこの時期にはありますと語り、友人のために作ったウエディングソング「陽だまり」を披露する。
「結婚行進曲」のメロディにのせて、ふたりならだいじょうぶ きっとすべてがうまくゆくさ と歌うサビ部分はきっと初めて聞いた人でも一緒に口ずさんでしまうのではないだろうか。これからこの曲をライブで聴く機会があった際は、もちろん小声でかまわないので是非一緒に口ずさんでみてほしい。きっと自然な笑顔になっていると思う。この日の会場も笑顔に包まれていた。

「こんばんは、ロストインタイムです。今日は本当にありがとうございます!今日からようやく僕の番がやってきました!」と三井が突然話しだし、会場がどっと盛り上がる。
「この2枚は本当に20代感が出まくっていて(自分が音源をきいていると)こいつ、ずっとギターソロ弾いているなぁって(笑)」と自分の演奏を振り返り懐かしんでいた。
海北も曲の善し悪しじゃなくて、やりすぎ感も含めて20代。最近は大人の引き算ができるようになったと自分たちを分析をする。
「明日が聞こえるはみんなで合宿をして制作して、当時tacicaのツアーに呼んでもらってそれが(バンド再始動としての)良いリハビリで・・・」と海北、三井の話しが盛り上がる。すると、「そろそろ僕も仲間に入れて!!」と大岡が会話に入ってくる。
アルバムコンセプトライブである事も影響しているのかもしれないが、以前ではあまり目にしなかった3人でのトークが面白くて興味深い。オーディエンスも次はどんなエピソードが出てくるのかと熱心に耳を傾けていた。
2009年は今では定番となったアコースティック盤を初めてリリースした年でもある。
そして『ロストアンドファウンド』リリース時メンバーの思い出は何と言っても24時間ユーストリーム。今ではご存知ない方も多いかもしれないが当時はユーストリームで映像を配信する事が一般的になってきた時代で、大岡のひらめき(思いつき)から多くの企画を考えて実現に至った。
当時見た人はいるかな?と聞くと客席ではちらほらと手が挙がる。
24時間放送をつづけるという無謀にも近いこの挑戦は当時かなり大変だったと思うが、今となってはバンドとしても良き思い出になっているようだ。
懐かしい話しに花が咲き、トークだけでどこまでも続きそうな雰囲気が出てきたことを察した海北が、「後半戦行きます!」と勢いよく叫ぶ。続いて三井が「一番弾きまくる曲やります!」と高らかに宣言。すかさず演奏された『スピンオフ』ではこれでもかとギターを弾きまくる。あのMCからのギターソロなだけに、会場のボルテージはどんどんどんどん高くなる。

 

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「『明日が聞こえる』(というタイトル)は明日が聞こえたらいいなぁという想いで付けました。(ロストインタイムは)若いうちにいろいろな経験をしたバンドだと思います。三井くんが入ってからもいろんな事がありました。バンドとしてこれから先どうなるかはわからないけど、6月と10月(今回のライブで)多くの人に耳を傾けてもらっている事が僕らの今の一番の支えです。そして支えてもらうだけでなく、(曲たちが)あなたの日常の支えになってくれたら嬉しいです。」
そんな海北のMCにまっすぐな目でうなずくオーディエンスたち。
この日は会場である下北沢CLUB Queの開店記念日で、アンコールでもこの日にライブを行える事を光栄だと海北が嬉しそうな顔で語り、改めて日頃お世話になっている同会場に感謝の言葉を伝えた。

そしてアンコールでは同日より発売となった会場限定シングルから「太陽のカフス」を披露。47都道府県の旅に出る前に土台があったものを三井がリードして完成した楽曲で、バンドにとっても新境地を開けた曲という言葉通り今までにはない、でも今のロストインタイムだからこそ紡ぐことが出来た楽曲がここに完成した。
海北いわく、詞には裏メッセージなども込めたので深読みしながら聴いてみてほしいとのこと。是非CDを手に入れて歌詞カードをたどりながらじっくりと聴いてほしいと思う。

(普段のライブでもそうではあるが)一曲ごとに「おっ、この曲がきた!」と表情を輝かせる客席を見るたびに、決まったアルバムの中からの曲が演奏されるとはわかりつつも、どの曲がどの順番で演奏されるのか?という、普段のライブとはまた異なった面白さを持ったこのライブ。
もちろん時間には限りがあるのでアルバムから全ての楽曲を聴く事は出来ないのだが、そのアルバムを作った頃のバンドの雰囲気などと一緒に、その頃の自分を振り返ってみながらライブを楽しむのも味わい深いかもしれない。

 

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[文:菊池寿子/写真:高田真希子]
 

▶︎LOST IN TIME 下北沢CLUB Que2DAYS その奇跡とその偶然・足跡は続く2016 四日目「これまで、これから」ライブレポートに続く→http://ukproject.com/column/2016/10/11960/

 

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