HISTORY

UKプロジェクトは1987年に始まりました。

1989年に最初のレコードを出してから、ずっとレコード、CDを出し続けています。

日本レコード協会には入ってませんので、世間ではインディーまたは自主制作などと呼ばれているのですが、 英語圏の人に笑われそうなカタカナも、四文字熟語の堅苦しさも、不本意です。不本意ですが、 他にちゃんと通じる言葉もないので自分たちでもそう言ってます。そろそろ別の言い方がしたいです。

始まりの頃、88年はホコ天・イカ天全盛で、バンドブームど真ん中。CDもさかんにリリースしていました。その後台頭した、 ビートパンクも、 もちろん出してます。

合い言葉は、“越えろキャプテンレコード”。

91年にはマンチェ~ギターポップの流れの中、レーベル“WONDER RELEASE RECORDS”発足。VENUS PETERからpre-schoolまで 通番39タイトル、シーンの中核になったと自負してます。

その盛り上がりの後、93年から96年にかけては、かなりの売り上げ不振、UK冬の季節がありまして、一所懸命やったり、 ヤケクソになったりで 忙しかったです。そんなヤケッパチの賭けで後述のCLUB Queが出来たり、ミッシェルと出会ったりするんですから、 世の中不思議です。

そして97年からはなんといっても“TV-FREAK RECORDS”を中心にしたスカパンクとパンクのリリースラッシュ。一気に躍進してます。

やけに節操ない変遷だと思われる方も多数いらっしゃると思うんですが、途中の94年から、BENTEN Labelを皮切りに、 よそのレーベルで作ったCDの流通を勢力的に引き受ける様になって、いよいよ、脈絡なくいろんなものを取り扱うようになって来てます。

また、あんまり目立たないけどゼッタイ忘れちゃいけないのが、流行ってなくてもグッときちゃったもの、「えー、今じゃないのに」 と思いながらも、今、巡り会っちゃったアーティストもちゃんとちゃんとリリースしてます。

例えば“RICE RECORDS”、時代を超えて光り続ける素敵な音をリリースしてます。
レーベルとして、ディストリビューターとして、様々なジャンルの様々なアイテムをリリースして来ている訳です。

「音楽にはいいも悪いも無い。ただ好き嫌いがあるだけだ」と思ってまして、じゃあリリースするかしないかの基準は一体なにかと言うと、 スタッフのだれかがスゴク気に入ればそれでいいっていう至極単純な基準でこれまでやってきました。 多分、これからもそんなかんじでやっていきます。

レーベル・ディストリビューター以外のこともいろいろやってます。

94年にライブハウス“下北沢CLUB Que”を開店。ここは二位店長以下、各スタッフのがんばりで、 もうUKプロジェクト史の中の1ページとしてははくくれない程のボリュームある歴史を作ってて、UK知らなくても、 Queは知ってる なんて方も多くてとっても喜んでます。

さらに97年にはCDショップ“ハイラインレコーズ”が開店。下北沢で最もHOTな情報に溢れてるCDショップになりました。 当初は「運営に参加」する程度だったのですが、縁ありまして株式会社ハイラインを100%子会社として設立。 現在ではすべての業務をここで行っています。

どうしたことか98年には、ブルース道下北派、歩み続けて30年の猛者マサイ氏をマスターに迎えてブルースバー“デルタブルー”も開店。 常連率無限大、一見客のリピート率0.01%のディープな店として、となりのテレクラをびびらせてます。 売り上げも安定してきた現在ではUKの経営から離れてさらに濃い店になってます。

2000年に、出資100%の小会社、株式会社ライトエージェントを設立。2002年には株式会社ジダイを設立。 レーベルをやりながらプロダクションをやるのが どうも半チクな気がしてましたもので、 思いきってプロダクションだけやるとこを作ってみました。レーベルとしてのUKとプロダクション・エージェントとしての会社を分けて、 分けることによってさらにお互いがいい方向に発展していけばいいなと思ってます。

まだまだ、歴史は続きますよ。

 

おまけ

UK の歴史の中でもとりわけ昨年2003年は思い出深い年でした。

GOING STEADYが突如解散。 古い仲間としていいつき合いをしていたthee michelle gun elephantもpre-schoolも解散、活動停止。

その一方、椿屋四重奏、シガキマサキ、CHUB DU、WRECKingCReW、MARGALINEなどなどなどなど挙げ出したらきりないほど 様々なアーティストとの新鮮な出会いもありました。

CLUB Queは区切りのキュウ周年。

意識するしないにかかわらず、時代に一つの句読点が打たれた年でした。

私たちも会社設立以来始めて、役員構成を変えました。

この10年あまりはとっても素敵な前半戦でした。これから後半にはいるのか、まだまだ長い中盤戦なのか、 後年の歴史だけが証明できる事柄ですが、とにかく頑張ります。

ここまで弊社の年表を読んでいただいた方には分かっていただけると思うのですが、 ありとあらゆるアーティストのスタートラインに一緒に立ち、時に挫折しながら時に歓喜しながら歩んで来ました。とてもいい仕事につけたと感慨深いです。そのマインドは変えぬまま、時代の要請に応えて変わらなければいけないとこは変えながら、やっぱり変えられないところはそのままで、どっちなんだと突っ込まれながら、とにかく「いい仕事」をいくつも残せるように張り切って腕を大きくふりながらも、足元にはよくよく注意して、 一歩一歩歩んでいきたいと思っております。

よろしくお願いいたします。〈遠藤幸一〉

祝!発売!
V.A「代沢時代 “Decade of Daizawa Days”」ダイマス x マスピーのゆるゆる対談

 

UK PROJECT社史

1987年09月
知られざるもの(Unknown)を見つけることをテーマにUK.PROJECT発足。
1988年01月
UK.PROJECTオーディション開始。
1989年04月
初のリリース作品「餃子大王/らいぶあっとざばーぼんはうす」をLPで発売。3000枚を完売して、調子に乗って7月にはCD化まで。
1989年10月
第2弾CD「KUSU KUSU/光の国の子供達」は6万枚も売り上げ、“ゆず”出現まで、 この記録は長く破られることがなかった。
1990年06月
「有山じゅんじ/聞こえる聞こえる」からRICE RECORDのリリースが開始。 UKのカタログに“大人も聞けるエエ音路線”を確立。
1990年09月
下北沢に引っ越し。このあと近所にCLUB Queとハイラインを作ったこともあって、 ちょっとやそっとじゃ下北を離れられないことに。
1990年11月
「DIP the FLAG/FROG MAN」発売。この縁から「dip/dip」のCDもUKPから発売。 94年に東芝と契約した後は97年までの3年間、プロダクションとしてつきあって行くことに。
1991年08月
WONDER RELEASE RECORDSがレーベルとしての活動を開始。 VENUS PETER、SECRET GOLDFISH、BEYONDSなどなど、時代をリードする話題作を次々リリース。
1991年12月
株式会社ユーケープロジェクト設立。会社になったのはここからです。
1993年11月
「thee michelle gun elephant/MAXIMUM! MAXIMUM!! MAXIMUM!!!」発売。 その後のミッシェル・ガン・エレファントの大活躍は周知のとおり。でも当時はあんまり売れませんでした。
1994年10月
ライブハウスCLUB Que開店。初日、沖野俊太郎バンドから始まって今日まで、 様々なアーティストとスタッフに支えられて、おかげ様で順調です。二位店長ガンバってます。
1996年04月
WONDER RELEASE RECORDSより「pre-school/POP-CULT DO-DO」発売。TOY’S FACTORYと契約後はpre-schoolのプロダクションとして機能していました。
1997年07月
若いピッチピチのパンクバンドYOUNG PUNCHとPOT SHOTがレーベルTV-FREAK RECORDS発足。 あれよあれよという間にお客さんが増えていき、日本のライブハウス中を巻き込んで一大スカ・パンク・ブームへと発展。
1997年08月
セーニャ&カンパニーの流通を開始。「ゆず/ゆずの素」は記録的な大ヒットとなり、 出荷担当のナベ多忙の日々が続く。
1999年02月
DECKRECレーベルがスタート。 POLYSICSのを皮切りにスクービードゥー、 ドメニコドモランテ、キングブラザースなど勢力的にリリース。
1999年05月
Libra records発足。以後YOUNG PUNCHの作品はLibra recordsから出ることに。 銀杏BOYZの前身バンドであるGoing Steadyなど話題作を次々にリリース。
1999年10月
TVフリークから『POTSHOT til I die』発売。 爆発的な売り上げをしめし、てんやわんや。こんなに売れるもんだと、一同驚愕。
1999年11月
引っ越し。慣れ親しんだ菊池ビル(第ニ熊崎ビルに改名)から茶沢通りぞいのコンビニ跡地へ。 駅からは遠くなったが、広くなって、プラマイちょっとプラス。
1999年12月
POLYSICSがDECKRECから移籍、キューンソニーと契約。プロダクションとして、契約中。
2000年01月
株式会社ライトエージェント設立。Going Steadyのプロダクション業務と、 YOUNG PUNCHのエージェント業務を始める。
2000年07月
GOING STEADY 2ndアルバム「さくらの唄」発売。 KIDSからの圧倒的な支持を受け、さらに驚愕のセールスを示す。
2001年
代沢レコードがスタート。00テレサを皮切りに、歌とギターにこだわったバンドを精力的にリリース。
2002年06月
Libra recordsより LOST IN TIMEがアルバム「冬空と君の手」デビュー。
2003年01月
GOING STEADY解散
2003年07月
株式会社ジダイ設立。BAZRAのマネージメントをおこなっています。
2003年08月
DEVOと共にPOLYSICSがサマーソニックに出演。 対談も実現し「願いはかなう」ロックいい話として人々の心を暖める。
2003年09月
CLUB Queの9周年映画「Colors of Life」完成。
2005年03月
代々木にライブハウス『ザーザズー』を開店。
2006年09月
『人と話と酒と音』の店『風知空知』開店。
2008年07月
CDショップ『ハイラインレコーズ』閉店。悲しかったです。
2008年09月
株式会社ジダイを株式会社ユーケーピーエムに改称。 ビッグママとテレフォンズとあらたにマネジメント契約を結びました。嬉しかったです。

 

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