ほんとに突然ですが、syrup16gの8曲入りニューアルバムが完成しました。
なんの前触れもなくてすみません。
2016年冬のツアー『HAIKAI』に向けて、新曲を何曲か作ろうかなと軽い気持ちでスタジオに入ったら、制作意欲と衝動が溢れ出し、結果的に8曲入りのアルバムを完成させることになりました。
今作の最大の特徴は生々しさと深度。
エンジニアにsyrup16gの最初期を知る渡辺修一をむかえて、ファーストアルバムの『COPY』を今、作ろうという気持ちで作ったと言います。
今作も演奏陣は3人だけです。使用楽器はギター、ベース、ドラムスのみ。
ベーシック部分はダイナミックな一発録り。
ギリギリのスリーピースの限界に挑みつつ、さらに豊かなアンサンブルを求めた結果が詰まっています。
短期間に次々と生まれてきた8曲は、バラエティに富み、ソングライター五十嵐隆の奥深さを感じさせます。
歌詞は、暗喩とダブルミーニング、踏韻が、いつにも増して異常な切り口で迫って来ます。
不条理、後悔、孤立、最果て、そんな先にあるかないかの希望を歌って、こちらも五十嵐節満載です。
36分のこのアルバムは中毒性の高いアルバムです。
8曲に通底するテーマが、再生が終わるたびにまたスタートボタンを押させます。
ツアー『HAIKAI』に参加される方は必携、されない方も長い冬のお供に。
蛇足:最後に収録されている「Rookie Yankee」は全ての収録曲が決まって、
既にレコーディングが進んでいる途中で新たに生み出された曲です。
突然増えた収録曲に対応するため、スケジュールをやりくりして、滑り込みでなんとか収録できた曲ですが、この曲がこのアルバムの全てを言い表しているような気がします。