達観した視点とこみあげる切なさが同居した詞世界、一度聴けば忘れられない歌声、感情を揺さぶるメロディーライン、これらが一体となって、シンガーソングライターとしてのリクオの魅力を存分に伝える作品に仕上がりました。 ブギ・ウギ、ラテン、ジャズなどの影響を受けたアグレッシヴでパーカッシヴなピアノプレイも健在。バラードでは繊細でリリカルなプレイを披露し、さらに広がりつつある表現の幅を感じさせてくれます。 今回の作品ではオリジナル曲以外にも、先人である井上陽水の「氷の世界」、小坂忠の「機関車」の2曲のカヴァーナンバーを独自の解釈で取り上げています。また日本のボブ・ディラン的存在である友部正人との共作が含まれている点も興味深いところです。