「olutta」(読み:オルッタ、フィンランド語でビールの意味)
“お通し”に続いて、今作は”ビール”!?
昨年12月に発売した枚数限定シングル「ヘルシンキラムダクラブのお通し」は、限定枚数だった555枚を遥かに上回る予約が殺到したため、急遽333枚を追加して対応するもなお予約が増え続けた結果、当初予定していた限定枚数を大きく超えて世に出回ることになり、幸先の良いスタートを切った。
シングルのリード曲「バンドワゴネスク」の歌詞内にて「電波に乗って飛んで行け 僕はここにいる」と歌っていた甲斐があるのかないのか定かではないが、全国各局のラジオ番組ではパワープレイをはじめ、楽曲をたくさん紹介していただき、関西のラジオ局では「2015年推しアーティスト~分類できない個性派編」としてオンエア。分類ができないという分類に晴れて認定される。
鹿野淳氏のラジオ番組では「今週の掘り出しロックバンド。」としてオンエア。
もっともっと世の中の人に掘り出してもらいたいという渇望を欲望し、
じわりじわりと反響を呼びながら、日々バンドは掘りあがっている。
Helsinki Lambda Clubの魅力は、純粋な心情とほろ苦い空想、けだるい雰囲気を漂わせつつも、スカッと聴けるポップさであり、結果として聴く人の心をさらっと攫ってしまう彼らは、ズルい奴らなのかもしれない。
曲タイトルの並びをみて、「あっ、CLASHのあれ(M3)と、PAVEMENTのそれ(M7)じゃん」ってわかる方には説明不要ですが、オマージュとかそんなつもりはさらさらなさそうで、ケロっとそんなタイトルをつけてしまう作詞作曲を担当している橋本薫(Vo./Gt.)は、さらにズルい奴なのかもしれない。
そして、今作の推し曲はライブでも評判が高いキャッチーな楽曲「All My Loving(M1)」と「ユアンと踊れ(M2)」はもちろんのこと、「Lost in the Supermarket(M3)」はMVを作製中の楽曲だし、今作唯一のスローテンポのバンドサウンド「NIGHT MARKET(M4)」は切なさがこみあげてくるし、「シンセミア(M5)」はサビがとにかくおいしいし、「チョコレィト(M6)」は今作唯一の弾き語り楽曲なのにバンドサウンドに引けを取らず強く印象に残るし、ラストを飾る「テラー・トワイライト(M7)」は1分21秒のショートソングで「いい曲だなー」って思ったときには曲が終わっているから、そのまま、また一曲目の「All My Loving」から聴きたくなってしまうという無限ループができる作品に仕上がっています。
「で、結局推し曲は何曲目なの?」っていうツッコミはなしでお願いします。