2007.8.19
会場の雰囲気がいつもと違う。落ち着いた年代のお客さんがグラス片手に語り合っている姿が目立つ。今年四月に亡くなったロック研究家、黒沢進氏に捧げるものだからだ。GS再発見に多いに貢献した彼の著書には「日本ロック紀GS編」「日本フォーク紀」等がある。DJは湯浅学とサミー前田。このイベントに相応しい曲が流れる中、若者を含め幅広い年代の客が続々と詰め掛けて来る。再々結成となる「北久保誠とザ・ガリバーズ」から始まったライブはものの見事に我々を60年代へと導いて行ったが、そのメロディーは当時を知らない若者には新鮮に映ったに違いない。「田渕純とムードアンザンブル東京」ではアーバンムード歌謡の貴公子と言われているVo.田淵の甘い歌声にしばし酔い、途中ゲストで現われた渚ようこは舞うように観客の声援に応えながら何曲かを歌った。「瀬川洋[森園勝敏(g/四人囃子)、湊雅史(dr)、シゲ(b)、須川光(key)]」は次々と飛び入りゲストを迎え楽曲と共に人数でも華やかさを添え、会場のあちこちでは笑顔でスウイングする人々が。トリを飾ったのは「ナポレオン山岸(g)+サリー久保田(b)+チャーリー森田(dr/ex.ザ・ファントムギフト)」。彼等のひと味違うサウンドに聴き入る客達。諸先輩方を前に恐縮した様子でアンコールにも応え幕を閉じた。出演者それぞれが黒沢氏との思い出を語り、会場と心を一つにして盛り上げたこのイベントは深く心に残るものとなった。
[撮影/サヤカ、文/STILL]"熱狂! GS図鑑 ~黒沢進に捧ぐ~" ナポレオン山岸(g)+サリー久保田(b)+チャーリー森田(dr/ex.ザ・ファントムギフト) 渚ようこ 瀬川洋(ex.ザ・ダイナマイツ)[森園勝敏(g/四人囃子)+湊雅史(dr)+シゲ(b)+須川光(key)] 田渕純(ex.和田弘とマヒナスターズ)とムードアンザンブル東京 [渡辺勝(key.g/ex.はちみつぱい)+シューヘイ(g)+fujiqui(b)+POP鈴木(dr)] 北久保誠とザ・ガリバーズ DJ>湯浅学/サミー前田
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