2008.12.27
2008年も残す所あと僅か。今宵は、冬の空気を突き抜けるような2バンドが登場した。
まずはKAREN。各々の個性的で上質な音を、凛と澄み渡る声が一つにまとめた、奥行きのある美しい音楽。
ライブでは降り注ぐ音に、体全体が包み込まれて心地よい。5人が紡ぎだす景色に、溶け込んでしまいそうだ。
また、無駄がなく、佇まいさえも歌うようなVo.アチコの姿には、歌い手としての職人気質を見た気がした。
この日、とても嬉しそうに新曲を披露した彼らは、現在音源作成中とのこと。来年の期待の一枚に追加して、間違いないだろう。
対するdipは、闇を駆け巡るアンダーグラウンドロック。全体的に緩い空気の中でも、音が鳴ると一転。エッジの効いたギターワーク、粘り着くような声、下から突き上げられるようなグルーヴに至る所でフロアが揺れた。年の瀬の慌ただしさに乾いた心を、すっかり潤してくれた彼らの動向に、来年も要注目。
[文/伊藤ひとみ、撮影/サヤカ]
"UNDER<N>WATER WORLD" dip/KAREN
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