HARISSはストレイキャッツを代表とする80sネオロカビリーの影響をもろに受けつつも、全く旧さを感じさせないサウンドで、有りそうで無かったバンドになっています。ポップロックとロカビリーのミクスチャーだったり不良性とアイドル性の2面を持っていたり。とにかく踊れるリズムと飽きないアレンジ、絶品の声とルックスをもつバンド。ロカビリーやパンクロックは、70~80年代に生きたミュージシャンの必死の創作や活動、世の中を変えるほどのエネルギーの中心の音楽だったこともあって、今となっては大衆性という意味で、ちょっととっつきにくい音楽になっているかもしれないけれど、HARISSの奏でる音や人柄は、そういう面を残しながらも素直に受け止められるポピュラリティを持っていたりするわけですね。でもこれね、例えば今売れてて凄いバンドって言われるバンドでも、絶対にマネできないところで成立してるのですよ~。絶対HARISSにしかできない音楽が有る。だから彼らをもっともっと多くの人に知ってほしいと思うライブハウス心わかってくれますか~!? さて、元々ロカビリーがパーティミュージックだったりする上では、不良の音楽というよりアメリカのミドル層の若者の音楽だったと考えることもできるかもしれないですね。あの娘と踊るための音楽だったりね。悪いイメージは後からくっついてきて、実はどんな若者も常に大人に対して少し反抗的だったっていうだけかもしれない。当時流行ったこの音楽がそのイメージを全部背負ったって考え。パンクは違うけどね。どちらにせよ今の日本で音楽を語る上では、むしろどんな音楽も楽しむために存在するといって良いだろうしね。怒りやバイオレンス的なスタイルもそれを楽しむために成立しているって考え方もできるんじゃないでしょうか。HARISSに怒りの表現はないけど、そういう意味でも原点を抑えつつも最も進化したロックンロールなんです。原点のない薄っぺらな音楽とも圧倒的に違うしね。2012年にぴったりのロックを提示していると思います。楽しむための音楽でいて深みが有るのです。どちらかというと悩める若者にも楽しく過ごせる時間を提供しているんじゃないかな。そんな素晴らしい4人組なのです。Vo&Guのアキラのメインギターは20才の頃から使っているGRETSCHのホワイトファルコン。ロカビリーの代名詞なギターですね。清野セイジがリードギタリストとしてのポジションにいるのでHARISSの曲には素直には合わないようなフルアコースティックギターのセッティングでも、見た目カッコいいという事でOKが出るらしいです。アンプはフェンダーベースマン。エフェクターはなし! ユージが使うベースはウッドベースです。これだけ聞くと完全なロカビリーバンドですね。でも違うんだなあ。例えばチープトリックとかビートルズとかも入ってくるし、今月のイベントではTHE CLASHさえ表現しちゃうんだ。懐深いのは技量が有るからなんだけど、それ以上にロックが大好きな男たちって事ですね。
2012 8/21(TUE)
"THANQue JOE STRUMMER!!! ~JOE'S 60th BIRTHDAY"
HARISS/THE FACE/THE CLASH 821SESSIONS[大木温之(Theピーズ)、
MR.PAN(THE NEATBEATS)、武藤昭平(勝手にしやがれ)、坂詰克彦(怒髪天)、
市川勝也(ROCK'N'ROLL GYPSIES)、ヒサシthe KID(THE BEACHES)、and HARISS member、etc.]
open/start 18:00
ADV / DOOR ¥2,800 / ¥3,300
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