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【UKP OFFICIAL LIVE REPORT:BIGMAMA】Roclassick Tour 2014 ファイナル LIVE REPORT

7/6にZepp DiverCity TOKYOにて行われたBIGMAMAの『Roclassick Tour 2014』ファイナルのライブレポートを公開。[文:濱田和人(UKP) / 撮影:AZUSA TAKADA]


5月からスタートした『Roclassick Tour 2014』そのツアーファイナル公演がZepp DiverCity TOKYOにて行われた。場内はもちろん満員。スタートを待つオーディエンスの熱気と緊張感が入り混じり独特のムードを作り出していた。

_AZ13302m入場するやいなやオーディエンスを煽るアクションを見せる金井(Vo.Gt)。ホールのボルテージも演奏を待たずして最高潮に。一曲目に演奏されたのは最新作『Rocklassic2』のオープニングを飾る『Animanimus』。柿沼の鳴らすへヴィなリフから幕を開けた。そして歌と各楽器が絡み合い重厚なアンサンブルを構築。ステージを赤と青を基調とした照明も楽曲の世界を彩る。間髪入れずに『虹を食べたアイリス』『#DIV/0!』と続き、フロアにはダイバーも入り乱れ、ステージもフロアもトップギア状態に。『Theater of Mind』ではイントロからオーディエンスとシンガロング。手拍子も自然と湧き上がる。それに応えるように「ただいま。」と金井。直後のMCでも再び「ただいま。」と叫び、続けざまに「BIGMAMAがツアーを回ってでっかくなって帰ってきました。泣いても笑ってもツアーファイナルです。BIGMAMAのベストライブを更新する日なんです。」と伝え、次曲『No.9』へ。音楽を楽しむ術をオーディエンスそれぞれが持っていて、様々に楽しむ姿がフロアで見受けられた。そしてサビでその楽しさが集結。凄まじいエネルギーとなってフロアを包んでいる。ツアーファイナルということもあり、バンドがビルドアップされた姿を表現している一方で、オーディエンスもこの場所にいられる喜びをストレートに爆発させていた。

_AZ27395m『Mr. & Mrs. Balloon』『Paper-craft』『走れエロス』『I Don’t Need a Time Machine』と立て続けに演奏され、上がり続けるオーディエンスの熱にバンドも演奏で応える。MCも控えめに、演奏してることが何よりも大事と言わんばかりに各メンバーそれぞれのプレイがいかんなく発揮されている。東出(Vio)と柿沼の織り成す繊細なフレーズの絡み合い。安井(Ba)のしなやかさの中にも芯のあるベースプレイ。リアド(Dr)の一打一打の細やかさとパワーが同居するタイトなドラミング。そしてハイトーンかつ低音部分の鳴りを獲得したことでより強くなった金井のボーカル。ツアーを経てBIGMAMAはよりタフさを得て帰ってきたのだとステージを観ながら感じた。

_AZ27042mそのことが特に顕著だったのが『Rocklassic2』に収録されている『Royalize』演奏時だった。鍵盤の音色と熱を抑えたクールなリズムパターンを軸に展開していく曲なのだが、とてもエモーショナルなサウンドに昇華され、静と動、この表裏一体の要素が高次元でミックスされ、心地よい世界を構築していた。

更に『bambino bambina』『Jeffrey Campbellのスケートシューズで』と続き『ツルギが無い』では金井が「ここからは高速で行くからな。」と一言。直後強靭なブラストビートからスティック回しを決めるリアド。そのパフォーマンスに同調するように再びフロアはヒートアップ。勢いはとどまることを知らず『the cookie crumbles』『Perfect Gray』へと展開した。その後金井と東出が一旦下がり、3ピースのスタイルへとシフト。ここでボーカルを取るのは柿沼。MUSEのカバーを骨太名サウンドに乗せて高らかに鳴らしていた。直後、東出のソロパートに移行。繊細なタッチで奏でられたのはクラシック名曲の『月の光』。これまでヒートアップしていたフロアの目を釘付けにし、完全に場内の空気を掌握してみせた。徐々に集結するメンバー。演奏されたのは『Moonlight』東出のソロパートで生み出された空気を受け継ぎ、原曲の世界観とバンドが提唱する『Roclassick』という世界観とが見事に表現されていた。そして後半戦『計算高いシンデレラ』『荒狂曲“シンセカイ”』『Swan Song』_AZ13272m『秘密』と、休むことなく次々とビルドアップされたBIGMAMAサウンドを投下。フロアではクラウドサーファーも続出し、熱狂の渦もより大きなものになっていく。

金井が「最高のファイナルをありがとうございました、いい夢みようぜ。」と演奏されたのは現在のBIGMAMAにとってのバンドアンセム『Sweet Dreams』。「夢」というテーマとフロント三人のそれぞれの折り重なったボーカルパートが胸に刺さる。最後には金井が感極まったのかフロアにダイブ。そしてステージに戻り、「愛してるぜ東京。」と一言残してステージを去った。

手拍子とコールが鳴り響きアンコールとしての形を成していく。コールが次第に『Until the blouse is buttoned up』のメロディに変わり始めた頃、メンバーが再びステージに帰って来る。すぐさま金井がマイクの前を素通りし、生のままありったけの声で「ありがとうございました。」と一言。マイクの前に立ち、改めてオーディエンス、スタッフに無事にツアーを完走出来たことについて感謝の意を伝える。ツアーが終了してしまうことのさみしさを告げたすぐ後に、新曲制作に向けて動き始めていること、秋以降に備えた_AZ27377mライブ予定も発表し場内を沸かせた。「どんどん続きが欲しいんです、まだまだ終わるつもりはなくて、もっといい景色を見たいし見せたいんです。」と演奏されたのは『君想う、故に我在り』。BIGMAMAの曲の中でも重厚なグルーヴにシリアスな歌詞世界。自分の存在意義のありかを切実な言葉とメロディに乗せる。一転、軽やかさを感じさせる『we have no doubt』『alongside』と2曲立て続けに鳴らされた。アンコールに突入してもその勢いは衰えることを知らない。そして「他の人はどう思ってるかわからないけど今日がBIGMAMAのベストライブだから。」と最後は『until the blouse is buttoned up』の大合唱。オーディエンスのレスポンスに対してステージ上のメンバーの表情に浮かんでいたのは笑顔。「この景色は一生忘れません、一生の宝物です。ありがとうございました。」と金井は最後に伝え、BIGMAMAメンバーはステージを去った。終わらない拍手を背に、その姿はどこか名残惜しさが滲み出ていた。

客電の光がフロアを包み、ライブ終了のムードが流れ始めた瞬間。ここでまさかのダブルアンコール。「一曲オマケだよ。」と演奏されたのは『CPX』。フロアは一瞬でさっきまでの熱を取り戻し熱狂の嵐へ。演奏後、柿沼のES-335からは最後までフィードバック音が鳴り響いていた。
夏は数々のイベントへの出演、秋以降もTOTALFATとの沖縄2デイズ、昨年に続いての台湾公演の発表。そして新作制作への着手と途切れることなくトピックを届けるBIGMAMA。その景色は常に新しく、何にも似てないものをこれからも送り出すに違いない。この日がまた新しいスタートの日だということを雄弁に鳴らした充実のワンマンライブだった。

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セットリスト

01. Animanimus
02. 虹を食べたアイリス
03. #DIV/0!
04. Theater of Mind
05. No.9
06. Mr. & Mrs. Balloon
07. Paper-craft
08. 走れエロス
09. I Don’t Need a Time Machine
10. Royalize
11. bambino bambina
12. Jeffrey Campbellのスケートシューズで
13. ツルギが無い
14. the cookie crumbles
15. Perfect Gray
16. Moonlight
17. 計算高いシンデレラ
18. 荒狂曲“シンセカイ”
19. Swan Song
20. 秘密
21. Sweet Dreams

<アンコール>
22. 君想う、故に我在り
23. we have no doubt
24. alongside
25. until the blouse is buttoned up

<ダブルアンコール>
26. CPX

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