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【UKP OFFICIAL INTERVIEW:つばき】「真夜中の僕、フクロウと嘘」リリースインタビュー

つばきが4年振りの新作「真夜中の僕、フクロウと嘘」を9/10にリリースする。ヴォーカル一色徳保の脳の病気による入院、休養という出来事があり、それからバンドがいかに立ち上がり、再びその一歩を踏み出すことができたのか。今回のアルバムは「つばき」が「つばき」であるために、それぞれのメンバーがこの4年間にどう向き合ってきたのかが表現された、そのドキュメントと言っても過言ではないだろう。今回UKPオフィシャルサイトのインタビューではメンバー3人に現在の心境を訊いた。[取材・文:濱田和人(UKP)]


–:9/10に7枚目のアルバム「真夜中の僕、フクロウと嘘」のリリースを控え、その間、雑誌やラジオ等たくさんの取材や、つばきとして稼働する時間を過ごして今どんな感じですか?

一色徳保(Vo):久しぶりに取材受けて嬉しかったですね。ようやくまたアルバム出るなって。4年振りですからね。

–:実感が湧いてきてると。

一色:取材受けたりしてると、やっぱりみんなが待っててくれたんだなって気はしますね。

–:小川さんはいかがですか?

小川博永(Ba):だんだんリリース近づいてきたなあっていうのは思いますね。日程的も気持ち的にも。

–:おかもとさんは?

おかもとなおこ(Dr):4年振りですからね…。一色が退院した当初は音楽の事を考えられなかったりもしたんですけど、また新しいアルバムが出せて嬉しいです。本人(一色)が頑張ってくれたので。4年で出せたのかなと。

–:一色さんのご病気のことがあって、制作環境におけるスムーズさの感覚、滞りの感覚というものがまた変化したかと思うんですけど、この4年間の時間の流れ方ってどういうものでした?

一色:あっという間でしたよね。うん。やっぱり今までとは曲作りにしても違うから。ギター弾けなくなったりして。今まで弾き語りで作ってたものが出来なくなったりしたけど、でもだからこそその分必死でやってたんですよね、一個一個。ライブにしても曲作りにしてもとにかく一つずつ一生懸命やろうって。そういうこと考えながらやってたらあっという間に4年が過ぎてったって感じですかね。

–:弾き語りから曲作りができなくなった現状に対して、それに代わる手段ってどうされたんですか?

一色:パソコン使って打ち込みで作ったりしてましたね。ギターの代わりに。

–:アルバム聴いて思ったんですけど、どこから聴いてもつばきのサウンドって思いました。ギターのコード感にしても、アンサンブル感にしても。ああつばきの音だなあって。

一色:ギターのコードを再現できるソフトがあって、作り方は違うんだけど、前に作っていた感じと変わらないようには出来ましたね。あとはサポートで弾いてくれるギターの二人がおれの好きなコード感を知ってるし、以前から一緒にやってたって事もあってその辺はあまり変わることなくやってました。

–:今回のテーマとして「夜」というキーワードが一本の筋になっていると思うのですが、この位置づけというのは?

一色:単純に言うと夜に曲作っていることが多いっていうのがありますね。歌詞書いたり、やっぱりどうしても歌詞を書くっていうのは夜中の深い時間になっちゃたりして、みんなが寝静まった頃とか。昼に書いたらもしかしたらハッピーな歌詞になるかも(笑)。まあなかなか作れないけど。

–:お昼は書かないんですか?

一色:昼は明るいから気が散るというか(笑)。今日天気がいいから遊びに行こうぜってあるじゃないですか? そういう感覚に苛まれて、ついつい書けなくなってしまうんですよね。

–:じゃあ夜寝るの勿体ないみたいなとこもあるんですかね?

一色:眠たいけどね(笑)。

一同:(笑)。

一色:自分に向き合う歌詞が多いから。ハッピーな歌詞を昔からそんなに書いてないというか、自分に向き合うとなるとやっぱり夜が多くなる。昼は明るいからハッピーな気分になっちゃう。

–:夜の方が歌詞が捗ると。

一色:そうそう。まあ昼もチャレンジしてるんだけどね。なかなかね上手くはいかないよね…。昼に書いた曲も探せばあるとは思うんだけど(笑)。

–:アルバム聴いてて、一つ一つの感情どれもが平等に鳴っていて、丁寧に描かれているように感じました。

一色:基本的にはやっぱり、今がつらくても必ず希望はあるから、前を向いて生きていこうっていう所を一番大事にしてる。自分がそういう状況に追い込まれて、自分に対して奮い立たせるための言葉を書いたりしてた。

–:言葉が向く方向の先には自分もいたんですね。

一色:自分に向かって書いてる歌詞も多いからね。

–:そういった作業を経て、生まれた歌詞を読んだ時ってお二人はいかがでした?

小川:4年間の中で生まれたものもあるんだろうけど、変わっていない部分も感じましたね。根本は変わらず、一色が書くんだから一色になるんだろうって。

–:そういう部分ってサウンド面にも表れてると思うんですけど、曲作りにあたって最初のデモ聴いた時ってどうでした?

おかもと:最初は歌詞を音として聴いて、他に打ち込んでる音の方に耳が反応しちゃって、最初は歌詞をちゃんと聴いてなかったんですけど、レコーディングとかで歌詞を改めて読んだりすると、小川君も言ったように基本的な部分全然は変わってないんですけど、「何があっても前を向いて歩いていく」っていう部分が前よりも強くなってると思いました。

–:最初に出来上がった曲ってどの曲に当たるんですか?

一色:このアルバムって過去の曲も入ってるんですよ。退院してから最初に書いた曲は「日々の扉」ですね。

–:環境の変化を経て、手応えってありました?

一色:ありましたね。

–:それから曲はどんどん生まれたんですか?

一色:そうですね。それまでは作り方もそうだし、歌詞も迷いながら書いてたから、自分の中でボツにする曲も多かったんだけど、「日々の扉」が出来てからは少しずつ形に出来るようになってきた。

–:アルバムの中で昔からある曲というのは「星の瞬き」と「肝心要」と…。

一色:後は「真夜中過ぎは」かな。あと「ないものねだり」も入院する前に書いた。

–:「星の瞬き」はギターロック成分の強さ、「肝心要」は癖のあるアクの強さといった、つばきの元々持っていた個性的な部分が表現されてる曲だと思ったんですけど、でもこの曲順で聴いたとき違和感も感じなかったんですよね。入院前と退院後に作った曲を並べる際に心掛けたことってあったんですか?

一色:特にないっすねえ。「肝心要」なんかはすごい昔からあった曲なんですけど、当時はちょっとふざけすぎかなって思ってたんですよ。小川君のベースライン変だなあとか(笑)。そういうこと思っててお蔵入りにしてたんですよ。「星の瞬き」はやっても良かったんだけど、なんかタイミングが合わなくて。でも今聴いたら「肝心要」とか面白いと思った。こういう曲がアルバムに一曲入っててもいいなあって。それで収録したんですよ。

–:おれ「肝心要」最初に聴いたときイントロからびっくりしてしまいました。

一同:(笑)。

一色:変な曲だもんねえ(笑)。そういうのもあって当時はなんとなく違うなって思ってたの。自分の中で。

おかもと:メロディとかすごい残るんですけど、なんかこう出来んかったよね(笑)。「星の瞬き」も同じ時期で。

一色:同じ時期に曲出ししてたね。今聴いたら「ああ、いいね。」ってなって、みんなでアレンジしていったね。

–:当時は出来なかったという話でしたが、その時に壁みたいなものがあったんですか?

一色:当時は20代だし、かっこいいことを単純にやりたかったというか。「つばきではこういうことはやりたくない。」みたいな。でも今はそういうことも自分たちで楽しめるようになった、いいって思えるようになったっていうか。今はその頃よりも音楽を聴くようになったっていうのもあるかもしれない。そういう部分で広がってきてるのかな。

–:最初はびっくりしたって言いましたけど、こういう曲が入っているっていうのがいいなって思ったんですよね。

一色:これから先、同じようなことをやり続けるのも一つの手段なのかもしれないけど、「つばき」が「つばき」として変わらないでいるためには新しいことをチャレンジしていかないと多分バンドもなくなっちゃうというか、どんどん古くなるだけだと思うから。

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–:「つばき」の活動をお休みしている間に小川さんとおかもとさんは個々でバンド活動をされていましたが、今回の作品にフィードバックされたりってしたんですか?

小川:あるとは思うんですけど、じゃあそれが何かと聞かれるとちょっと難しい(笑)。まあやっぱり自分のバンドやったりサポートやったりして、基本的に作曲者がいるんですけど、一色と違う曲の作り方とかしてたりとか、コードとかメロディの乗せ方とか全然違ったりするのを経てつばきに帰ってくると、既存の曲でも違ったアプローチで臨めたりとかして、なんかしらフィードバックがあって自分の糧になってるのがあると思う。今の小川のベースっていうのが出てきてるんだなあって思いますね。

おかもと:色んなバンドを経験して、最近自分なりの方法が見つかったかなと思ってて。自分が今まで歌に寄り添って演奏してきた部分が間違いじゃなかったんだって。他の色んなサポートとかやるようになってわかってきたというか。それを今回レコーディングで出来たかなあとは思います。

–:一色さんはつばき以外でプレイするお二人の姿を観てました?

一色:うん。

–:実際にご覧になってどうでした?

一色:羨ましいなって。

–:それはどういった所が?

一色:俺はつばきっていうバンドしかやってなくて、やっぱりね色んなアーティストと一緒に演奏できるっていうのは音楽人として羨ましかった。それはそれで成長するだろうし、色んな音楽になるだろうし、経験にもなるだろうし。俺もやりたいなあって思いながら、羨ましく思って観てましたね。

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–:リリース後はツアーも控えてますが。

一色:ツアー始まる前に体力作りしたいね。

–:実際に何かもう始めたりしてるんですか?

一色:取り組みかけて、挫折しながら(笑)。まあなるようにしかならないから(笑)。

一同:(笑)。

一色:まあ一生懸命やるだけっすね。久しぶりだからみんなに観に来て欲しいなあって思います。良いライブにしかならないから。

–:待ってる方って本当に多いと思います。

一色:それを信じつつ頑張りたいと思います(笑)。

おかもと:久しぶりにロスト(LOST IN TIME)とも回るしね。

一色:うれしいよね。

–:今対バンのお話ありましたけど、今対バンしたいバンドってあったりするんですか?

小川:たくさんいますよ。

一色:え、誰誰?

–:4年経過してますから、シーンの変化もありつつ新しいバンドも出てきてますよね。

小川:つばきフレンズのバンドとは一緒にやりたいですね。単純に。つばきフレンズで集まった仲間と、あのワイワイした感じをまたやりたいなあって思います。若手とかもね。

おかもと:モーサム(MO’SOME TONEBENDER)とやりたいですね。個人的にすごい好きなので。

一色:それシーガル(SEAGULL SCREAMING KISS HER KISS HER)で対バンするじゃん(笑)。

おかもと:(笑)。つばきでもやりたいじゃん。

一色:俺アナログフィッシュとやってみたいな。

おかもと:それ私も言おうと思った。

–:出てきますねえ。

おかもと:HINTOも。

小川:大体同世代だね(笑)。

おかもと:SCARLETともやりたい。

–:おかもとさん祭出来ちゃいますね(笑)。

一色:そうだね。みんな出来そうじゃない? 小川君も出来るだろうし。それ企画して欲しいよ、本当。だから俺がソロでやれば出来るかもね。

–:お、ソロですか。

一色:俺のソロとターコイズ(THE TURQUOISE)とシーガルと。

–:つばきを元に枝分かれした活動で対バンするっていいですね。

一色:頑張ってやってみるわ(笑)。

一同:(笑)。

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–:ツアーを回る以外の地域でも、つばきの復活を待ち望んでる人たちがたくさんいらっしゃると思います。その方々に向けて一言いただけたらと。

一色:今回ね、4年ぶりのアルバムなので、随分お待たせした感はあるんだけど、でもその分最高のアルバムができたと思っているので、とにかく一回聴いて欲しいと思います。今回ツアー行けない場所にも近いうちに必ず行きたいと思っています。その時はぜひ遊びに来てほしいと思います。

小川:4年間ずっと待っててくれた人もいるだろうし、今回のツアーは9か所周るんですけど、行けない土地もいつかのタイミングでいきたいと思うので、今回のツアーでは近いところに足を運んでもらえたらと嬉しいなと。とはいえ4年前とは違うつばきになってるので、そのこともポジティブに楽しんでもらえると嬉しいですね。

おかもと:一色が入院した時は全国各地からお守りとか手紙をたくさんもらったんですね。今回9か所しかないんですけど、でもその時お世話になった方々にに挨拶がてらじゃないですけど(笑)。

小川:お礼にね。

一色:お礼したいね…。

おかもと:二人が言ったみたいに細かく回りたかったっていうのもあるんですけど、でもその9か所を集中してやるのでぜひ見に来てください。

–:ありがとうございました。最後に今後の展望お伺いできればと。

一色:来年が結成15周年なんですよ。なのでみんなでお祝い出来たらいいなと思っています。今のところワンマンライブやるつもりでいます。

–:楽しみですね。

一色:人がどれくらい集まるか楽しみですね(笑)。15年やってますからね。きっと15年の間に会った人みんな来てくれるんじゃないかな。

[取材日:2014.09.02 Majix Studioにて]


【つばき PHOTO GALLERY 2009-2014】

2009.05.24@渋谷クアトロ[撮影:西原勝哉]
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2013.09.11@新宿ロフト[撮影:小川舞]
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2013_1120@新代田FEVER[撮影:小川舞]
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2014_0911@新代田FEVER[撮影:萩原弘之]
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