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【UKP OFFICIAL INTERVIEW】TOTALFAT「COME TOGETHER, SING WITH US」リリースインタビュー

TOTALFATがRX-RECORDSに移籍し、7月1日に実に2年ぶりとなるオリジナル・アルバム『COME TOGETHER, SING WITH US』をリリース。結成15周年のメモリアル・イヤーとなった今年、バンドとして生まれ変わる覚悟で制作に挑んだ今作に賭ける、熱い思いをメンバー4人に聞いた。(TEXT/フジジュン)

――アルバム『COME TOGETHER, SING WITH US』を完成したTOTALFAT。まずは完成しての感想をそれぞれ聞かせていただけますか?

 

Shun 俺は今までの音楽活動の中でも一番、自分を投影出来た作品になったと思ってて。「これが俺だよ」と言い切れるくらい、歌詞とか曲を突き詰められた実感があります。前作のミニ・アルバム『SEVEN LIVES』を作ってる時も、「来たかな? TOTALFAT、新しいところに行けたかな?」と思ったんですけど、俺の中ではまだ75%くらいの感じで。それはそれでまだ、伸びしろがあるんだとポジティブに捉えたんですけど。そこから約2年、ライブとかを重ねる中で、「あと25%足りない部分はどこだろう?」と追い求める中で、「この自分が感じた伸びしろを次の作品で出しきれなかったら、俺たちは終わるな」くらいのことをちょっと思ってて。チャンスではあるけど、崖っぷちでもあるというか。今作は自分たちの置かれてる立場や状況、年齢を考えて、「もう後には引けない」って自分たちを追い込む気持ちで制作に挑んで。あの時に足りなかった25%をしっかり出し切ることが出来たと思うんで、アルバムが完成しての充実感はすごくありますね。

 

――うん、俺も今作を聴かせてもらって、「誰がなんと言おうと、これがTOTALFATだ!」という覚悟と気概を感じたんです。意外性のある曲も堂々と演ってるから説得力があるし、「大丈夫、ライブで演ったら絶対盛り上がるから!」みたいな自信も感じて。

 

Shun そうそう、まさにそれです! それを感じてもらえたら嬉しいです。

 

――Shunくんはアルバムに対するメンバーコメント(ページ下部に掲載)の中で、“この作品でTOTALFATは生まれ変わります。メッセージを伝えるための“TOTALFAT流レヴェルミュージック”アルバムを作った”と語っています。

 

Shun 一曲一曲、歌詞の一行一行に理由が必要だと思うし、歌詞を書けるための生活を日々してきた自信はあるし、曲や歌詞のリアリティを今までで一番追求出来たと思うし。“レヴェルミュージック”というのは言い過ぎな気もするけど、自分にふっかける意味もありつつ、「否定させねぇぞ!」と勝負を挑んでるところもあって。

 

――あえて断言することで、自分の中でも腹を括ったと。Joseくんはいかがですか?

 

Jose 最近、インタビューを受け答えする中で気付いたことがあって、僕に関しては今までと気持ちは何も変わらなくて。自分がやるべきことを自分なりに背負って、音に変えていっただけなんです。ただ今回、制作中に3人が自分を追い詰めて、楽しみながら壁を乗り越えていくのが見えたから、俺は自分のやるべきことがさらに明確になって。結果、すごくワクワク感の強い作品になったと思うんです。自分が好きなことをやりながら、他のメンバーのデモを聴いて「そう来るか!」って刺激をうけて。今回、自分の曲はそんなに多くないですけど、自分のやるべきことは全う出来たと思うし、「俺がTOTALFATだ!」とメンバー全員が改めて思えた作品になったと思うし。ジャンルうんぬんじゃなくて、まさに「これがTOTALFATだ!」と明確になったのが今作だと思います。

 

――Joseくんは“誰かの真似ではないTOTALFATにしかできないアルバムがようやくできました”とコメントしてますが、“ようやく”ってところがポイントだなって。

 

Jose これまで、“あの人みたいになりたい”って気持ちや“あの人みたいな曲を作りたい”って気持ちが、どこか誰かをコピーをしてる感があったと思って。今回も色んなアーティストからインスパイアを受けた部分はありますけど、自然に自分の中から出てきたものが音になった感じはすごくしていて。ようやく振り切れたような気はしますね。

 

――15年やり続けてきて、ようやくそういう気持ちになれたと。Kubotyくんは?

 

Kuboty 今回は時間があったというのが何よりなんですけど、すごく楽しく自然体でやれて、「音楽作りってこうあるべきだな」と思いました。今回、自分の作曲した曲がアルバムに2曲入ってて、メジャー期はもっとたくさんの曲を作ってたんですけど、これくらいのバランスが良かったなと思っていて。役割を限定しないで、曲に合わせてリフを作ることに専念したり、アレンジやコード進行だったり、楽曲を色んな角度からアプローチしていけたのが、すごく楽しかった。作曲にしても無理に作ろうとして作るんじゃなくて、自分の生活ややりたいことを充実させて、“自然と湧き出る自分を作る”というのが一番近道だとわかったんです。理想の自分に近づく歩みというのが、そのまま音楽に投影されるんだと思って。僕ら、ガンズ・アンド・ローゼズとか、グリーン・デイみたいな、世界を圧倒する才能に恵まれてるわけではないので、いかに音楽と真摯向き合って、高みに近づけるか? というところを追求することで、少しだけ可能性が見えてきたし、これからもそれを続けていくんだろうなと思いましたね。

 

――Kubotyくんは“RX移籍第一弾、気分は17歳新人Fカップ!!!”と語ってますが(笑)。

 

Kuboty あはは、そうですね。RX-RECORDS/UK.PROJECTに移籍させていただいて、音楽だけを考える生活が出来るのが嬉しくて。「やっとこの環境にたどり着けた」という晴れやかで新鮮な気持ちで作れた作品になったというのは、みんな感じてると思います。

 

――レーベル移籍や“原点回帰”というワードについては、後でじっくり聞かせてもらいます! Buntaくん、出来上がっての感想はいかがでしょうか?

 

Bunta 俺は制作に入ってから、自分の中で考え方の変化がすごくあって。いちプレイヤーとして考えた時、例えばジャズのセッションに入れられたら、何も出来ないじゃないですか? そこで対応出来るロックドラマーってあまりいないと思うし、自分でも「15年もやってきて、こんなもんなのか」と思ったし。音楽ってもっと深く掘り下げるべきことや、知らないことが一杯あるんだなと思って。俺はTOTALFATで一生、パンク/メロコアを演っていく心構えはあるけど、同じ気持ちで8ビートを叩き続けることが自分たちの曲に向き合うということなのか? と言ったら、そうじゃなくて。「ジャズに刺激を受けたらジャズのフレーズを入れて、同じ曲でも違うグルーヴを出してもいいじゃん」とか、「そもそもロックって即興でしょ?」みたいにフレキシブルに考えられるようになったら、ライブの感じも変わってきて。クリック聴いたり、同期を流すのも全然アリだし、打ち込みでドラムを叩かない曲もアリだと思うし。自分たちが楽しめれば何でもいいや!と思えるようになったから、制作もすごく自由に挑めて。このCDが出たら、ライブはもっとフリーダムになると思うから。アルバムが出てからもすごい楽しみなんです。

 

Shun 今、新曲だけでライブやったら、相当面白いですよ! すでに新曲の練習してるんですけど、ライブ演る前からかなりライブアレンジに変わってきてて。

 

Kuboty 俺も練習しながら、「次のライブは新曲だけでやりたいな」と思ってるくらいです。

 

Bunta こんなにフリーにノールールでやってるバンドって、そういないよね? セッションバンドとかだったらいるだろうけど、歌ものバンドで演奏中に違うフレーズを弾いたり、自由にやってるバンドって少ないと思う。でも、そもそも昔のロックはそうだったと思うし、そこにロックの奇跡があると思うんで、そうやってライブで闘える曲が揃ったのが幸せですね。

 

――うん、俺がTOTALFATの好きなところって、既存のフォーマットやジャンル、ルールにとらわれることなく、「ロックってもっと自由な物なんじゃない?」って提示出来ているところで。とは言え、その中にもルールは必要なんだけど、そこにあるルールは、自分たちのメッセージがしっかり伝わる物であること、自分たちが本当にカッコいいと思う物を素直に提示するってことだと思うんです。

 

Jose 最近になって、「結局、この4人で曲を作って、この4人で演奏すればTOTALFATになるよね?」って話が出来るようになったんです。それはカバーとかでも、「俺たちが演奏すればTOTALFATじゃん」みたいな話で、「何やっても俺らになれるんだったら、何やっても良くね?」って振り切れたところがあって。BuntaがHIPHOPのOZROSAURUSさんでドラムを叩くようになって、「クラブでTOTALFATの曲がかかってても「この曲カッコいいじゃん、何!?」って曲を作りたい」って言ってきた時も、「いいね!」って。

 

Bunta でもさ、思ったのがTOTALFATのメッセージ性ってあんまり変わってなくて。「Walls」じゃないけど、壁にぶつかって凹むってこととか誰にでもあることだし、マイナスには捉えていないでしょ? 英詞の時代から、あんまりネガティブな観点がないというか、「壁超えて頑張って行こうぜ!」みたいなことを歌っているんだよね。そこをどんどん強化してるのが俺らのブレていないところで。あんまりエモくなって暗い曲とか多くなったら、「ちょっと違うんじゃない?」って言われちゃうかも知れない。

 

Shun まぁね。曲を書いてる人がホントに病んでて、そういう曲が出てくるなら、それもありだって思うけど、俺たちはそんなタイプじゃないからね。今回、すごく良かったのは気取らずに出来たってところで。歌詞やサウンドもアーティスト写真もアートワークも、気取らずに出来たんです。「肩の力を抜いて」ってよく言うけど、やっぱり入っちゃうんですよ。今でさえまだ経験が足りないと思ってるくらいだから、若い頃なんて自分を良く見せたくて力入っちゃって、気取っちゃうことがすごく多かったんです。若い頃は仕方ないけど、最近、気取ってるロック・バンドが多いなと思った時、「そういうんじゃねぇよ」ってアンチイズムも自分の中にあって。今の世の中、ストレートに物を言うロック・バンドがあまりにも少ないと思うし、今の時代に必要な表現はもっと近くにあるはずだから、それをやらなきゃ!と思ったんです。そこにある物を最短距離で取りに行く、言うべきことを最短距離で言いに行く、楽しもうぜって気持ちを最短距離で届けに行く。それを今までもわかってたようで、わかりきれなかったり、体現できなかったんだけど、それを今回、形に出来たと思ってて。まだ到達点には達してないけど、やっとわかってきた感じがするんです。

 

――本来、ロックやパンクって直情的で喜怒哀楽をダイレクトに表現する音楽で、そこに惹かれたはずなのにね。そこで今回、ひとつテーマに掲げてる“原点回帰”という言葉。それって初期衝動的な感情をあの頃みたいにダイレクトに稚拙に表現するって意味じゃなくて。あの頃みたいな気持ちや情熱を現在のスキルをもって表現するというか。俺はそれこそ、OFFSPRINGを見て「バンドをやろう!」と思った時の気持ちや、NOFXのコピーバンドでバンドを始めた頃の気持ちで作品に取り組んだという意味だと受け止めました。

 

Shun さすがです! インタビューでも、“原点回帰”ってワードはほとんど全部のライターさんが拾って下さるんですけど、「サウンド的にどう原点回帰なんですか?」って質問がほとんどで。それを聞かれた時、「何が原点回帰したかというと結局、いち個人、いちバンドとして、どう音楽と関わって生きていくか? 日常生活からでもどう音楽に戻っていくか? という意味での原点回帰で……」という話から、まさに今おっしゃって下さったようなことを答えているので。今日はもうインタビュー終了で大丈夫です。

 

――ホントですか? じゃあ、今日はお疲れ様でした!(笑)

 

Kuboty アハハ。音だけ聴いたら、1stみたいなことやってる曲ないですから。

 

Bunta その前に俺、叩いてないし!(笑)

 

Jose でも実際、いま結成したばかりの頃みたいに、バンドがめちゃくちゃ楽しいんですよね

 

Kuboty いかに童貞みたいな気持ちでギターを弾くかが、原点回帰ですよ。あの頃が一番楽しくギターが弾けていただろうし、一番上達したし。

 

――ギターを握るか、あそこを握るかしか、やることないですからね(笑)。

 

Bunta いま、若いバンド見てても、たぎってるバンドがあんまりいないように感じて。もっと好きにやればいいのに! とか思っちゃいますよね。そこは音楽をビジネスとしか捉えてないまわりの大人も良くないんじゃないかと思っていて。あまりツアーもやったことがないのに、下積みがないまま、大人の力でイベントやフェスに出してもらって、結果が出なかったら「はい、お疲れ様っした!」みたいな。俺らも15年やってて、「あのバンドどうした?」みたいなのも多くなっていて、この傾向はホント良くないですよね。あとバンドのせいもあって、大人に惑わされて大きなステージを踏むんだけど、学園祭レベルの実力しかないバンドってのもたくさんいて。そこに早く気付いて、ちゃんと努力して、演奏力を上げていけるバンドやミュージシャンは残っていけると思うんです。

 

――全く同感です。で、メジャーに行って持ち上げられるけど結果が出せなくて、そのまま辞めちゃうバンドも多いけど、俺は「ここからじゃない!」と思うんです。この経験や失敗を糧にして、そこからバンドの新しい物語を紡いでいけばいいのに!と思っちゃう。

 

Bunta 確かに。「俺たちもうダメかなぁ……」とか言って、そもそもが実力じゃなくて、大人の力で売れたんだから。まず自分たちで動いてみて、その結果だけを信じてやるべきで、自分たちの今の実力や演奏力、今いる場所を冷静に見ないと。俺たちが今、横浜スタジアムでやれとか言われても、まだ早いと思うんですよ。 俺たちはそこに気付けて良かったなと思いますよ。

 

――今回、“原点回帰”に至るのに、RX-RECORDSへの移籍というのも大きかったと思いますけど、新作を見据えての“原点回帰”のテーマが生まれたのと、移籍が決まったのとではどっちが早かったんですか?

 

Shun 同時というか、次に出すならRX-RECORDSがいいんじゃないかと思っていて。メジャーの環境はすごく良かったんで感謝しているんですけど、どこか俺たちには合わない部分もあったので、ここで環境を変えて、またインディーズでやりたいという気持ちが強くなって。

 

Kuboty 紆余曲折あって、ずっと世話になっていた前の事務所を離れて、新しい事務所に拾ってもらって、そしてレーベルも変わって。でも遠回りや紆余曲折がなければ、ここにたどり着かなかったというか。

 

Shun ボルダリングみたいなもんだよね(笑)。

 

Kuboty そう。今は、こういう形がしっくり来ていて。ライブに関しても盤に関しても、問題があれば、信頼出来る人から「ちょっと一緒に考えよう」って言葉が自然と出てくるのが、嬉しいし。

 

Shun TOTALFATがラッキーなのは、その時、その時に必要な環境を自分たちで探して見つけられてるし、協力して欲しい人やシンドイ時に支えてくれる人が周りにいてくれているんですよね。

 

Jose 事務所の現場マネージャーやレーベルのスタッフだけでなくて、ライブ制作のスタッフや友人関係を含めて全員ね。

 

Shun そう。そこで人との縁にすごい恵まれてたから、その時その時の正解をちゃんと選べてると思うし。メジャーにいた時の歴史もその時の正解だったんだけど、時代も流れていくし、自分たちも成長して考え方も変わっていくし。その時やるべきことは何なのか?と考えた時、「このままメジャーにいるより、またインディーズからはじめたい」と思って。それって、次の作品はどういう作品が作りたいかというのが見極められていたから、そう思ったんだと思うし。

 

Kuboty それって、メジャーに行く前のインディーズの時代に培ったところも大きくて。メジャーに行くのがもう5年早かったら、潰れてたかも知れないしね。

 

Bunta 全部はタイミングですよね。時代の流れで売れちゃって、実力もないのにバーンと大きいところに出されちゃっても、時代は俺たちに合わせてくれないし。いま、CDじゃなくても音楽が聴ける時代だからこそ、音楽の選択肢が狭まっていると思って。今は大衆に合わせるんじゃなくて、俺らの音楽がど真ん中に響く人に、まずメッセージを届けてたい っていう考え方に俺はなってるんです。

 

――それが15年間活動してきた、TOTALFATのジャッジメントだったと。

 

Bunta そう。そういう人なら俺らの音楽を聴き続けてくれると思うし、リスナーとそういう強い信頼関係を作っていければ、10年後にも音楽やっていけると思うし。10万人のファンを宣伝力で集めるんじゃなくて、しっかり聴いてくれるファンを1万人作りたいって。

 

Jose こういう時代だからこそ本当に良い物を作って、そこに共感してくれるファンがいれば、それでいいんです。本当に良い物だったら「あの定食屋、美味いんだよね!」って、きっと友達を連れて来てくれると思うし。

 

Shun 昔、言ってたんですよ、「毎日行ける近所の定食屋みたいなバンドになりたい」って(笑)。いま、取材の前にカレー食ってたんですけど(この日の取材は喫茶店で行われた)、「これこれ、この喫茶店のカレー!」って感じで、ここでしか食えない間違いない料理を出したいよね。

 

Jose 「ただいま!」って言いたくなるような、心許せる老舗の純喫茶型バンドね(笑)。

 

Kuboty 俺たちは株を金で動かすみたいに、ビジネスとして流行りの音楽をやるんじゃなくて、身体張って働いてコツコツ貯めこんでいく年金型バンドでありたいよね。

 

――あははは! 定食屋だの純喫茶だの年金だの、色々な例えが出てくるなぁ(笑)。

 

Shun でも、フェスのバックステージでメジャーのレコード会社の偉い人たちが話してるのを聞いてると、バンドを先物取引みたいに扱ってる人が多いような気がするんですよ。

 

Bunta みんな悪気があってやってるわけじゃなくて、元々は純粋な気持ちで音楽業界入って来たんだろうし、一人ひとりはすごい考えてくれてて、良い人ばかりなんだけどね。

 

Shun ……アルバムインタビューが、すごい深い話になってるんだけど大丈夫ですか?

 

――あはは、いいじゃないですか。全部載せますよ! メジャーでの経験も経て、インディーズに戻って、下北沢の小さなプライベート・スタジオで頭を突き合わせながら作業するのはいかがでした?

 

Shun めちゃくちゃ楽しかったですよ! スタジオがすごい良いんです。設備がすごい良いとかじゃないけど、落ち着く雰囲気があって。

 

Bunta 環境は大事だよね、人も場所も。

 

Shun 毎日みんなでそこに集まって作業して、メシ買いに下北を歩いてると声かけられたり、一緒に写真撮られたりして。「俺の音楽ライフ、めっちゃ充実してんな」と思えました。

 

Jose 下北って地方から見たら都会なんだろうけど、なんとも言えないローカル感があるから、下北を拠点にすることで生活や意識も変わったし。

 

――少数精鋭で手応えのある新作を作れている喜びや充実感もあって。

 

Shun ありましたね。まる一日かけて、サビ一行書ければ満足みたいな。

 

Jose オリジナル・フルアルバムとしては3年ぶりで、しっかり時間をかけて作れたからすごくやりきった感はあるよね?

 

Shun そうだね。曲を作る自分自身を精神的にも肉体的にもビルドアップして、変わっていかなきゃいけないと思っていて。小手先で何をやったところで、何も変わらないというのはわかっていたので、“自分を作る期間”がすごく長かったです。考え方とか自分の目で見た物、耳に入ってきたことやSNSで見かけたことの消化の仕方を変えてみて。生活スタイルを変えたり、全然違ったコミュニティにも足をはこんでみたり。自分をビルドアップ出来たら筆も進むし、曲のアイデアも出てくるだろうなと思って。面白い事がないなら、まずは自分を変えればいいんだと思いましたね。生き方を変えると、全く違った物が出てきたりするんですよね。これがわかったことで、「なんだ。だったら、一生曲が書けるじゃん」って。

 

Jose Shunは特にハマったよね。出てくる歌詞やメッセージの伝え方がすごくShunらしくなって、歌を聴けばこの人が何をしてて、何を考えてるかがわかる。

 

――じゃ、Buntaくんが“15年活動してきた集大成であり、これから先15年のTOTALFATが期待出来る”ってコメントしてますが、それは大げさじゃなかったんですね。

 

Bunta そうですね。15年経っても40代後半ですから。もちろん、今もメロコア大好きですけど、メロコアだけにこだわってたら、「これくらいだろう」ってところが見えてきちゃうと思うんですけど、音楽って無限の可能性があるっていうか。40歳超えてもフレッシュでイケイケなバンドでやっていきたいと思った時、妥協してる場合じゃねぇなと。

 

Shun ウチのオヤジは「55歳から高みを目指した」って言ってましたからね(笑)。

 

Bunta 60歳からDJ始めたおじいちゃんもいるでしょ? プラスの気持ちがあって、「やってやろう!」って気持ちがあれば、それがエネルギーになるのかなって。

 

――今作聴いたら、「攻めてるなぁ!」ってのが伝わるし、プラスのエネルギーがリスナーにも必ず伝わると思うし、刺激になると思いますよ。

 

Shun 子供が出来てすごい落ち着いた女友達がいるんですけど、その子が「Walls」のMVを見て連絡くれたんです。そしたら、「Shunくんの曲って、今まで間違いなくハートにヒットしてたんだけど。今回はメロディも曲の感じも好きなのに、歌詞が全然入ってこない」って言って。その後に「……あ、アタシが変わったのか」って言われて、何も言えなくて。

 

Jose 深い話だね。でも、その子は自分で気がついてたんだね。

 

Bunta そういう熱さとかって、意外と女の子は持ってないのかもしれないね。

 

Shun いや、結婚する前に働いてた時はそういうのもあったから響いてたんだけど、子供が生まれて生活が変わったら、その時の感情は忘れちゃう人もいるのかもしれないね。

 

Bunta でも、熱さってすげぇ難しいよね? あんまり熱すぎると、俺らでも許容量超えて受け止めきれなくなるかも知れないし。でも、男って相手の熱さを否定したら、「男としてどうなの?」みたいなところもあるよね?

 

Kuboty 昭和の「週刊少年ジャンプ」を呼んで育ってくると、そうなるのかな?(笑)

 

――「キン肉マン」や「魁!男塾」を読んで育つとね。それを否定したら、“努力、友情、勝利”を否定することになっちゃうから(笑)。

 

Bunta 松岡修造を否定したら、こ寒いですもんね。ちょっと笑っちゃうけど、否定は出来ない。

 

Shun そういや最近、SNSで「Shunさんは日本のロック界の松岡修造だ」って言われてて(笑)。“松岡Shun造”とか書かれてるから、そこまで熱ぃかな?と思って。

 

Jose いいじゃん、カレンダー作る?(笑)

 

(以下、Shunの松岡修造の話が続くが中略)

 

Shun ……で、これは何のインタビューでしたっけ?

 

――ダハハハ! でもTOTALFATはそれを熱と圧だけで押し付けるんじゃなくて、メッセージに合った曲調でPOPに昇華させているから、熱さとかを敬遠しがちな若い子にもしっかりメッセージが届いているんだと思いますよ。

 

Shun そう、POPさは実はすごい大事にしていて。初めてNAMBAさん(NAMBA69/Hi-STANDARD)に会った時、「怒りはすごく大事。でも怒りや納得いかないことを伝えたかったら、そういう曲ほどPOPにやりな」ってアドバイスを頂いて。ハイスタは怒りをPOPに落とし込んだから響いたし、だからこそ100万枚売れたと思うし。それは一生ものの言葉でしたね。

 

――お~、いい話です! では曲の話も聞いておきたいんで、それぞれ『COME TOGETHER, SING WITH US』で特に思い入れの強い曲を教えて下さい。

 

Shun 僕は「Walls」ですね。この曲が書けたことで、これからのバンド人生が変わって行くと思うし、いちミュージシャンとしてこれが書けたのがすごく大きくて。ここまで書きたいことを書きたいテンションで書けて、歌詞を書いてる時に自分で涙出てくるような現象もあったりして。それくらい自分の分身を目指したところがあるんで、どう批評されようと首を縦に振れるような、真っ直ぐな気持ちで届けられる曲になりました

 

Jose 僕は「Trend Beat Maker」。歌詞を読んでもらえばイメージが湧くと思うんですけど、僕らのイメージや歌詞の内容が伝わらなかったとしても、ライブでは絶対にキッズを沸かせたい曲です。これをどうやってライブで表現出来るかな?と楽しみにしています。

 

Kuboty 僕は「This Life」です。この曲は僕がアレンジやコード進行、音作りと色んな提案をさせてもらっていて。音の方向性やピアノの和音とか、一個一個をすごく考えて自分が一番時間を割いた曲です。最初のバラードのところは色んなバラード曲を聴いていくつものアイデアを提案したし、四つ打ちになるところはEDMをめっちゃ聴いて勉強にもなったし、やってて楽しかったし、何よりすごい良い曲になって満足してます。ギタリストとしては、TOTALFAT史上、一番やることのない曲ですけど(笑)。TOTALFATの可能性を大きく開く鍵となる曲でしたね。

 

Shun 「This Life」は自分で書いたけど料理出来なくて、Kubotyがいなかったら完全にお蔵入りになってた曲なんで本当にKubotyに感謝しています。

 

Bunta 僕は「The Saviour feat. Zeebra」かな。思い入れってところではZeebraさんに声をかけることの緊張感から始まって、新しいテイストを打ち出せたと思って。意味のないfeatだったらカッコいいとも思わないけど、トラックメーカーのHABANERO POSSEさんやZeebraさんと人として繋がれたことによってお願い出来る関係が生まれて。こういう曲を作って、自分達の作品に入れられたことがシーンに向けてもすごく大切なことだと思うし、ロック・バンド同士や、他のジャンルの面白い人達と、もっと色々繋がっていければ良いと思っていて。俺らも他のバンドが出来ないことをどんどんやっていきたいと思うし、これは色んなジャンルの人と繋がっていくキッカケになる曲だと思ってます。

 

Shun 「The Saviour feat. Zeebra」はBuntaがいなかったらお蔵入りになってた曲で。2年くらい前に作って、俺も忘れてたんだけど。「あの曲やりたいんだけど」っていうから、必死にデータを探すところから始めて。良い形に収まって良かったです(笑)。コラボと言えば「We Sing Everyday For Hometown」ではJESSEさんに忙しい中参加してもらえた事も良かったです。

 

――話を聞いて今回、それぞれがやるべきことを全う出来ているからこそ、「これがTOTALFATだ!」と断言出来る作品になったということがよ~く分かりました! そして7月からは「原点回帰Beginning Tour」が東名阪で行われて、10月からは全国でアルバムリリースツアーが行われます。リリースツアーでは新曲たちも出揃って?

 

Jose もちろん。もう、ガツンガツンやっちゃいます! なんならまだ先に行けるってところを見せるために、代表曲はもちろんですが、次の新曲やっちゃったりとか、それくらいの攻める気持ちでやろうと思ってて。

 

Shun 実はもう、アルバム以降の新曲も出来てるんで。アルバムの向こう側も見せます。ここからも余力残ってますよ! RX-RECORDSとUK.PROJECTに恩返ししなきゃいけないですからね。

 

Jose まだUKから一枚しか出してないですから、だんだん恩返ししていきます(笑)。そのためにも、アルバム聴いて、ツアー見に来て欲しいですね(笑)。

【TOTALFAT MEMBER COMMENT】

<Shun>
通算7枚目のオリジナルアルバム「COME TOGETHER, SING WITH US」が完成しました。
TOTALFATというバンドが動き出して15年、ここにきてメンバー4人のモードは「攻める」の一択。
レーベルをRX-RECORDSに移籍する決意はその表れでもありましたし、作品そのものの内容もどこまで(サウンドではなく魂で)攻めていけるのかに拘って、しかもポップにそれを昇華させるための実験をたくさん込めてみたりもしました。

今TOTALFAT、そして僕自身が本当にやりたい事はもはや音楽のジャンルとかそういう領域じゃなくて、純粋に「歌で伝える」ということです。遅いよって感じだけど…やっとここに辿り着きました。今作「COME TOGETHER, SING WITH US」でTOTALFATは生まれ変わります。極端な事を言えばメッセージを伝えるための”TOTALFAT流レヴェルミュージック”アルバムを作った訳で、この12曲の歌達をアルバムタイトルの通り老若男女全ての人に届けて、「こっちにおいでよ、一緒に歌おうぜ!」と熱く語りかけていきたいと思っています。
そして、現在の日本のロックシーンに対しても新しい提案や異論をおもいっきり放り込んで盛り上げていきたいと思っています。
こっちに来て、一緒に歌おう。

 
<Jose>
15周年を迎えてのフルアルバム「COME TOGETHER, SING WITH US」は1990年代や2000年代のパンク、メロコアを聴いて育った僕らが活動の中で経験したことや影響された音楽、カルチャーを僕らなりに今の時代にどう伝えてどう表現すべきかをとにかく考えた作品です。
誰かの真似ではないTOTALFATにしかできないアルバムがようやくできました。
まだまだ先に進む意志表明と、何年経ってもみんなと一緒に歌いたい衝動を詰め込んだアルバム、ぜひ楽しんでください。

 
<Kuboty>
TOTALFAT15年、出会い別れを繰り返し、時に笑い時に涙を流し、喜びを抱き悲しみを背負い、紆余曲折ありながらも一意専心に音楽と向き合った結果がこちらでございます。
RX移籍第一弾ということで、気分は17歳新人Fカップ!!!
おれたちの音楽をその耳で聴いて、その心で感じて、その身体で受け止めてください。

 
<Bunta>
15年活動してきた集大成であり、これから先15年のTOTALFATが期待できる作品になったと思う。

【商品詳細】

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タイトル:COME TOGETHER, SING WITH US
発売日:2015年7月1日(水)
レーベル:RX-RECORDS/UK. PROJECT
価格:¥2,700(税込)
品番:RX-107

1. Moment of The Show Getting “CRAY”
2. Ride Your Life
3. Walls
4. Run to Horizon
5. Let It Die ~Come & Get It~
6. The Saviour feat. Zeebra
7. Star Drive
8. We Sing Everyday For Hometown feat. JESSE
9. Trend Beat Maker
10. BxAxSxMxT
11. 夏のトカゲ
12. This Life

【TOUR SCHEDULE】

「原点回帰 Beginning Tour」
07/09 (木)  新宿LOFT
07/14 (火)  梅田Shangri-La
07/15 (水)  名古屋CLUB QUATTRO

「TOTALFAT presents 漢祭 -FAT BOYZ DREAM!!-」
07/29(水) 下北沢SHELTER

「COME TOGETHER, SING WITH US Tour 2015」
10/07(水)千葉LOOK
10/08(木)水戸LIGHT HOUSE
10/11(日)福井CHOP
10/12(月祝)富山SOUL POWER
10/15(木)横浜F.A.D
10/17(土)松阪M’AXA
10/18(日)岐阜YANAGASE ANTS
10/22(木)京都MUSE
10/24(土)山口LIVE rise SHUNAN
10/25(日)岡山YEBISU YA PRO
10/31(土)金沢vanvanV4
11/01(日)松本ALECX
11/03(火祝)豊橋club KNOT
11/05(木)奈良NEVER LAND
11/07(土)鹿児島SR HALL
11/08(日)熊本B.9 V2
11/12(木)宇都宮HEAVEN’S ROCK VJ-2
11/14(土)石巻BLUE RESISTANCE
11/15(日)宮古KLUB COUNTER ACTION
11/21(土)高知X-pt.
11/22(日)松山サロンキティ
11/23(月祝)高松DIME
11/28(土)長崎DRUM Be-7
11/29(日)大分DRUM Be-0
12/03(木)静岡UMBER
12/05(土)出雲APOLLO
12/06(日)神戸KINGS CROSS
12/12(土)盛岡CLUB CHANGE WAVE
12/13(日)秋田Club SWINDLE
12/16(水)さいたま新都心HEAVEN’S ROCK VJ-3

【TOTALFAT PROFILE】
MEMBER: Bunta(Drums) Jose(Vocal&Guitar) Shun(Vocal&Bass)Kuboty(Guitar)

2000年のバンド結成以来、The Offspring、Good Charlotte、311、NEW FOUND GLOLYなど幾多のバンドと共演を果たし、日本が誇るメロコアのニューヒーローとして君臨するTOTALFAT。
一度聴いたら忘れられないメロディーと圧倒的な演奏力により構築された楽曲群は、Rockが持つ楽しさや爽快感を放つ。
そして是非、観て欲しいのが約1000回を重ねたライヴ本数に裏付けられた怒涛のライヴパフォーマンスだ。
キッズ達のリアルと熱狂がここにあると感じるだろう。TOTALFATの快進撃が今、始まる!

▶︎TOTALFATオフィシャルサイト
http://www.totalfat.net

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