interview
【UKP OFFICIAL INTERVIEW】polly、セカンド・ミニアルバム「哀余る」リリース記念 越雲龍馬(polly) × 橋本薫(Helsinki Lambda Club)対談
音楽性はまったく違うpollyとHelsinki Lambda Clubだが、「どちらのバンドも好きだ」「共演してほしい」という声をインタネット上で見かけたりもする。そんな流れもあり、今回フロントマンのpolly越雲とヘルシンキ橋本の二人に話を訊いた。この二人と懇意にしている元タワーレコードの中村裕也をインタビュアーに迎え、対談を行った。
進行役:中村裕也(元TOWER RECORDS 商品本部)
[写真:軽部徹 協力:筒井あかり]
一同:よろしくお願いします。
-:どっちが年上なんだっけ?
橋本:僕が年上です。僕は今26で、越雲君は24?
越雲:今年24ですね。
-:もう24なんだ!
越雲:早生まれなので学年的にはもう一つ下ですけど。
-:そうなんだ!何月生まれ?
越雲:1月です。
-:笑。…そっか~24と26か~。バンド結成はいつ?
越雲:2012年です。
橋本:ヘルシンキは2013年ですね。
-:ヘルシンキの方が若干短いんだ。
橋本:そうですね。
-:業界歴的にはpollyが先輩なんだ。でもほぼ同期だね。
越雲:まあでも、pollyは最初バンドっぽくなかったですけどね。
-:そうなんだ。メンバーって学校の友達?
越雲:いえ、全然違います。元々それぞれ別のバンドをやってたんですけど、そのバンドが解散したタイミングがたまたま一緒で、そこで己が無いやつを集めて結成した感じです。…そしたらなんか、失敗しました。
-:え~全然失敗じゃないじゃん!笑 何がダメなの? 楽器のスキルとかの問題ではないでしょ?
越雲:根っこにある魂というか…魂の形が違うんですよ。…でも、頑張りますけどね。最近そこまでメンバーに対してイライラしなくなったし。
-:そうなの?ちゃんとスタジオにも行くようになった?笑
越雲:…行かない時たまにあります…。
-:ダメじゃん!笑_ …橋本くんもバンドに対する不満はあったりするの?
橋本:そうですね…ないわけじゃないですけど、そんなにバンドの存続に関わるような不満はなかったかなあ…。
-:まあバンドやってれば不満の一つや二つあって当たり前だよね。
橋本:完全に満足することってまずないですもんね。そこはメンバー間で折り合いをつけるなり、誰かがしっかり舵をとるなりしていかないといけないと思ってます。
-:pollyもヘルシンキも、それぞれいろんな気持ちを抱えつつやってるってことだよね。それぞれ、バンドとしての意識ってどんな風に思ってる?
越雲:僕、他人に自分を知られるのがあんまり好きじゃないんですよね。昔からずっとそうだから、自分のありのまま、100%を音楽で表現するってことができないんだと思います。
-:なるほどね。でも、そんな中にもどこか「本当の自分に気づいて欲しい」というか、越雲くんの本音の部分を匂わせている感じはして…。「うまく言えないけど本当は気づいて欲しい」みたいな。そういう意味で、ありのままをさらけ出してるヘルシンキを羨ましく思ったりすることもあるのかな?なんて思ったりするんだよね。越雲くんて、ヘルシンキに対して過剰にライバル心というか敵対心というか…そういうのを見せるときがある気がするんだけど、その根底には「ヘルシンキが羨ましい」っていう気持ちがあるんじゃないかなと。
越雲:そうですね…。この前TSUTAYA O-nestでのヘルシンキとふくろうずのツーマンを観に行ったんですけど、その時はヘルシンキとpollyの「持っているものの差」を見せつけられた感じはありましたね。お客さんの反応とか、全然違うじゃないですか。ステージングだったりMCだったり、多分薫さんはありのままの自分でやってて、それに対してお客さんもありのままで応えてるなっていうのが見えて…。それって自分にないところで、これからやっていくのもなかなか難しいことなので、すごく羨ましいなと思いました。
-:なるほどね。確かに今の感じだと、表現の仕方とかに関しては、越雲くんの方がどうしたって「やりにくい」ところはあるかもね。
橋本:僕の方向性としては「ありのままの自分をさらけ出していこう」っていう考えだし、自分を表現するために音楽をやっているっていう部分はあります。でもまだまだ目指すところにはたどり着けてないですね…。
-:橋本くんはそう言うけど、ヘルシンキがそういう方向性で音楽をやっているんだってこと、気づいてる人はもうちゃんと気づいてるよ。CAR10とかも「ヘルシンキすごい良い」って言うし、ジャンルは全然違うけどヘルシンキと一緒にやりたいっていうバンドにもちょくちょく出会うんだよね。それって、上辺だけじゃなくてバンドの本質的な部分が、いろんな人に理解され始めてるっていうことだと思う。最初はちょっと色物扱いされてた部分もあったと思うんだけど今はそういうこともないし、良い方向に向かって行ってるよ。それに今のヘルシンキの音楽の作り方って、橋本くんの中から出てくるものを表現していくっていうやり方じゃない?それって橋本くんの中から生まれてくるものがある限り、行き詰まることがそんなにない方法だと思うんだよね。その点、pollyは正直行き詰まりかねないやり方をしてると思うんだけど…。
橋本:越雲くんは方向性として「自分をさらけ出していこう」っていう感じじゃないとは思います。でも、常に「歌いたいテーマ」っていうものが根底にあって、それを普通の人の感覚とはちょっと違う角度で表現してるのかなと思っていて。無意識なのかもしれないけど。それは僕にはできないことなので、逆に羨ましいですね。
-:スタイルは全然違うけど、どっちのバンドにもそれぞれの良い部分があって、一見対極に位置してるように見えるけど、実はすごく似てる部分もあると思う。良いライバルだと思うし、お互いから得られるものも絶対あるよね。「ヘルシンキのああいうところはあり得ない!」も「pollyのここは好きになれない!」も全然良いと思うんだ。そうやってぶつかる反面、お互いの良さが何なのかってことはお互いが一番よく知ってるはずだから。本当にいい関係だな~ってこの2バンドを見て思ってる。
-:pollyは一曲一曲が重いというか…重いって言ったら語弊があるかもしれないけど、一曲一曲にすごくたくさんの意味を込めてるというか。たとえばアルバムで、7曲入りでフルアルバムです!っていうのでもpollyは全然いけると思うんだよね。逆にヘルシンキは、シンプルな曲をたくさん詰め込んだ方がヘルシンキらしい色が出るんじゃないかと思うし…。
橋本:確かに僕らの音楽って、一曲で「こういうバンドなんだな」ってわかるというより、アルバムを通して聴いてやっと「こんなバンドだったんだな」っていうのが見えてくる感じだと思いますね。pollyの曲は一曲聴けば「あ、これがpollyなんだな」ってわかる気がします。
-:pollyもアルバムを通して聴くと、これはシューゲイズっぽいなとかこれはまた違った雰囲気だなとか、いろいろあると思うんだけど…そのどこを切り取っても、一貫した「pollyらしさ」っていうものがあるんだよね。今度のアルバムもさ、発売前にしてすごい話題じゃない?
橋本:確かに、すごいいいなと思いました。
越雲:そんな評判聞いたことないですよ!
-:ほんと?あれ評判いいよ!音もいいしさ。
越雲:今回、レコーディングする前からいろいろ考えてやりましたね。…でもいざ終わってみたら、やっぱり「メンバーのプレイでもうちょっとこうして欲しかったな」とか、後悔する部分もやっぱりありましたね。
-:まあ、製作って突き詰めても突き詰めても満足しないもんだよね。
橋本:そうですよね。
-:不満がないっていう人にはほとんど会ったことないかな。「これでいいでしょ!」で終わらせちゃったらその先はないからね。後悔とか反省とかが経験値になっていくんだと思うし。
橋本:pollyの今回のアルバムって、全部同じ時期に作った曲が入ってる感じなの?
越雲:ほとんど同じ時期ですね。前回のツアーが終わってからしばらく曲作りが進まない時期が続いたんですけど、去年の冬くらいから一気に作れるようになって、それからの時間で全部作った感じです。
-:そんなに同時期に作ったのに、かなり幅広い曲が揃ったね。
越雲:メンバーを気にしないで曲作りができるようになったのが大きいですかね。例えば今まで「ギタリストが自分の弾くフレーズを作らないなんてありえない」と思ってたんですけど、逆にそれはダサいのかもしれないって思って。あくまでもギタリストには「ギターを弾かせる」ことが正しいんであって。
-:強気の姿勢だね。笑 自分の弾くものは自分で作るっていうのが本来の形なのかもしれないけど、実際はそうでないバンドが多いよね。
橋本:そうですよね。僕としては、まず僕が作ったフレーズをメンバーに聴いてもらうんですけど、メンバーにはそれを超えてきて欲しいんですよね。僕の作ったものよりもっとかっこいいものを提案してきて欲しい。そういうものが出てこなかったら、僕の作ったものを弾いてもらうんですけど。
越雲:それはわかる気がします。
橋本:必然的に、ギタリストに求めるものは多くなるのかもしれないですね。
-:日本人が求めてるものって「皆で一致団結して作ったもの」なんだと思うんだよね。そうやって作られたものが日本人の心をつかむんだと思ってて。
橋本:そういうストーリー性とか人間的な部分みたいなものにグッとくるってことですかね。
-:ストーリーって大事だよね。バンドを応援するって「その人間を応援する」ってことだもんね。pollyのファンの人もそうだと思う。pollyの音楽を、というより越雲くんという人間が好きで応援してるっていう人は結構多いんじゃないかと思うよ。でも、俺はそういうのがダメだとは思っていなくて。結局その中に音楽は付いて回るわけだし、いつかスイッチが切り替わって「このバンドの音楽が好きだから応援しよう」って思うようになる時が来るんじゃないかな。いわゆる「バンドを応援する」っていう行為をする上で、そのバンドの人間性っていうのは間違いなく大事なものではあるしね。
「そこまで熱狂的なファンではないけど好き」って人は、音楽で判断してると思うんだよね。現状に留まらずにどんどん外に出ていって、新しいファンを獲得することは必要不可欠だと思う。元々いるファンももちろん大事なんだけど、自分たちの音楽をきちんと評価してくれるファンがいないとバンドが長く続いていくのは難しいよね。
橋本:pollyの新作って、リード曲どれになるの?
越雲:一曲目ですね。
橋本:あのシューゲイズっぽいやつか!
-:あれはリード曲としてすごい完璧だよね~。好きな音楽のジャンルとか関係なく、いろんな人の心に訴えかけることができる曲だと思う。
橋本:イントロとか、いい意味で期待を裏切りますよね。でも歌が始まると「あ、pollyだ!」ってなる。
越雲:歌のエフェクトに関しては今回かなりこだわりましたね。オケに対する歌のバランスとか
-:橋本くん的に、pollyはこれからどうしたらいいと思う?
橋本:うーん…どうなんだろう…。ヘルシンキって「まさにこれ!」っていうターゲットがいないんですよね。だからとにかくどんどん色んなところに出て行って…って感じでやってるんですけど、pollyはその点ターゲットがはっきりわかるバンドじゃないですか。だから最初から幅広く大衆に向けた音楽をやっていくというより、pollyのような音楽が特別に好きっていう人を捕まえて、もう絶対に離さないくらいの勢いでやって、ある程度基盤ができたところで、幅広い層に向けたアプローチを始めていくような感じで行くのがいいのかなと思います。ファンに媚び売ってとかいうわけじゃなくて、自分たちのやりたいことを、周りに色目使わずにどんどん表現していって、まずはバンドの基盤を作るというか。pollyは華もあるし、ヘルシンキには絶対到達できないようなスタイルでやっていけるんじゃないかな。
越雲:なるほどなあ。実は前作の時は「大衆に向けた音楽をやろう」って意識して作ったんです。今回も基本的にはそんな気持ちで作ったんですけど、新曲をライブでやり始めたら気持ちがどんどん変わっていって。幅広い層に向けてとかじゃなくて自分のやりたいようにやろう、というか。あと、メンバーをより引っ込ませたくなってきた自分がいる…。笑
橋本:「一人でやっていこう」くらいの覚悟があるんだったら、それくらいの気持ちでいっても全然僕はいいと思う。僕はヘルシンキに対して、そういう部分でちょっと中途半端というか…自分のやりたいことで突っ走りたい気持ちもあるけど、メンバーを立てたい気持ちもあったりで、そのバランスに試行錯誤するので。
越雲:難しいですよね。我が強い同士だと特に。
-:俺はさ、pollyって越雲くんのバンドだって思われがちなんだけど、実はバンドとしてしっかりしてるなと思ってるんだよね。一見わからないけど、実は越雲くん以外の3人が越雲くんのことをしっかり支えて、フロントマンとして前に立たせてるんじゃないかなと。
越雲:って思うじゃないですか。でも実はそうじゃないんですよ。支えてるんじゃなくてビビってるんですよ。俺に対して。俺もどんどんわがままになってくし、メンバーもそんなだから、こんな感じになってく。
-:越雲くんはヘルシンキに対してなんか思ってることある?自分だったらもっとこうするとか。
越雲:そうですね…でも俺、この間のnestで一つの完成形を見たような感じはしましたよ。ただ俺は、ステージ上でメンバーがごちゃごちゃしてるのとか嫌いなので…まず稲葉さんの髪型が嫌いですね。
一同:笑
橋本:これ、絶対記事に載せましょう。笑
越雲:ベースはすごいかっこいいと思うんですけど…ステージで見るとあれは…あんまり見ていたくないというか…。
橋本:稲葉に「なんでベース始めたの?」って聞いたら「モテたいからです!」って言ってたんですけど、モテたくて始めたのになんであの風貌になっちゃうかな~っていう。笑
-:pollyは、越雲くんが「俺がいないと!」って感じだけどさ、橋本くんは他のメンバーに対して「俺より目立つんじゃねえよ!」って感じはあるの?
橋本:全然ないです。笑 僕の場合は、何度もメンバーチェンジ経て今に至ってて…昔はもっと僕が我が強くて、メンバーとガンガンぶつかってメンバー全員脱退とかもあったんですよ。いろんなことがあっての今なので、もっとメンバーそれぞれの持ってるものを活かす方向に持って行ったほうが上手くいくのかなっていう考え方でやってて。まあでもトラブルがなくなるわけじゃないし…いろいろあったので、最近はまた、昔ほどではないにしろもうちょっと自己主張していこうかなと思ってます。僕って元々は、自分が前に出て目立つというより、プロデューサー的な目線の人間なんですよね。人を冷静に見て「あいつにはこんないいところがあるからもっとこういう風に生かそう」とか考えるタイプっていうか。まあそんな中で音楽だけは「自分が一番前に出てやりたい」って思えることだったから、今ボーカルやってるんですけど…でも基本的にはプロデュースする側の目線ですね。
-:なるほどね。そういう意味じゃ、「ありのまま」でやってるように見えるヘルシンキの方が、実はいろいろ計算してる確信犯で、計算してるように見えるpollyの方が、実は素の自分から出てくるものを表現してたりするのかもしれないね。
橋本:なんか、ボーカルがプロデューサー目線で冷静な状態でいると、バンドの活動に面白みが減ってしまう気がするんですよね。あくまでも「想定内」であり「計算された」ことしか起こらなくなるし、表現できなくなる。だから俺は、もうちょっとはみ出したいというか、ライブで我を忘れる瞬間とか、もっと冷静じゃなく…ぶっとんだ頭で音楽をやるってことを大切にしていきたいと思ってるんですよね。ていうかそうじゃないと音楽やってる楽しさもないと思うし。
-:俺はそろそろ橋本くんが「はみ出して」くる頃だと思ってるよ。作品が明らかに変わってきてるもんね。その変化を俺はすごくポジティブに捉えてる。
-:いろいろ話してきたけどさ、結論としてpollyとヘルシンキは似てるのかもしれない。有り様は違うけど、本質的な部分は似てる。
越雲:そうなんですかね…?俺はプロデューサー目線に立ちたいと思ったことはないけどな…。ていうか、年齢だけじゃなく薫さんの方がずっと大人ですからね。
橋本:その分冷静になっちゃってはみ出せないっていうのがコンプレックスだけどね。本当は越雲くんみたいにやっていきたいんだけど。
越雲:俺、特に最近はそんなに「はみ出してる」と思ってやってないんですけど…そうなんですかね?こういう性格のせいでいろんな人に迷惑かけたりもしたので、おとなしくしようと思って。
-:そうなの?笑
越雲:こないだ取材である人と話をしてて、なんかよくわかんないかんじで…今までの俺だったらキレてたと思うんですけど、もう大人になったからちゃんと我慢したし…。
-:そこはキレていいんじゃない?そういう姿勢がpollyのブランディングにもつながると思うし。インタビューとかレビューとかってライターの人との相性もあるし、上手くいくのはなかなか難しいことではあるよね。CD屋さんのPOPの文章とかもさ。自分たちが思ってもいないような書き方されることもあるじゃん。
越雲:そうですよね。
-:特にレビューとかキャッチコピーってさ、それを読んだ人に「このバンドはどんな音楽してるんだろう」って想像させて「聴いてみたい」って思わせないといけないから、文章から「想像する余白」を残しておかないとダメだと思うんだよね。「このバンドはこうだ!」って断定するんじゃなくて。…そうだ最後さ、pollyとヘルシンキでお互いのバンドのキャッチコピーを考えて終わりにしない?
橋本:それ難しいな~!責任重大じゃないですか!
越雲:う~ん…今思いついたものがあるんですけど、これ言ったら薫さんに嫌われそうだなあ…。
-:いいじゃん!それ発表しようよ!
越雲:…俺がヘルシンキに対して、最初見た時からずっと思ってたことではあるんですよね…「不潔ロック」っていう。
一同:笑
橋本:いいじゃんいいじゃん!余白もちゃんと残してると思う!
越雲:本当にずっと思ってたんですよ!「このバンド不潔だな」って。
橋本:笑。確かにジャンクな感じはあるよね。稲葉の見た目しかり。笑
越雲:最初に観たライブのとき、ギターに緑色のテープ貼った痕が残ってて、そういうのも不潔だと思ったし、ライブのゆるい感じとかも「清潔感はないな」って…。
-:あはは。笑 「清潔感がないバンドヘルシンキラムダクラブ」ってなんかちょっといいね。笑
橋本:そう考えるとpollyは清潔感あるもんなあ。
-:清潔感あるのかなあ?
橋本:ないですかね?…あ~これ、俺がpollyのキャッチを発表しないと終わらないやつか!笑
-:橋本くんがんばって!笑
橋本:難しいですね~!笑 …キャッチコピーとは違うけど、pollyは漢字一文字で例えると「絶」ですよね。「拒絶」もするけど「絶対的な自信」もあるし、否定してるようで実は受け入れてる…みたいな、常に両極端なところにいて、中間ってものがない感じ。…やばいな~「不潔ロック」が語呂がよすぎてアイデアが出てこない。笑
-:ヘルシンキは漢字で例えると「衣食住」って言葉が似合うね。
橋本:どういう意味ですか?
-:ヘルシンキは生活とか人間味が感じられるってことがポイントなバンドじゃん?それに加えて俺、ヘルシンキに対して「死生観」みたいなものを感じるんだよ。でも「生きる」「死ぬ」みたいな言葉を使っちゃうと、その言葉の重みがヘルシンキらしさを消しちゃうんだよね。「衣食住」って、人間が生きていく上で最低限必要なものを表すシンプルな言葉だと思うんだけど、それくらいライトな「ただそこで生活してる」っていうくらいの言葉がヘルシンキにはちょうどいいバランスだなと。重苦しい響きでもない、でもどこかに「死生観」みたいなものも漂わせているっていう。そういう空気感はこれからも突き詰めていって欲しいなと個人的には思ってる。「衣食住」っていう誰もが普通に持ってる当たり前のことを表現する中に面白みを感じさせることができるって、圧倒的な武器だよ。たとえば今、目の前に食べ物と飲み物があるけど、この何でもない状況ですら歌にできるってことだからね。そしてその中にちゃんと面白さもある。
越雲:…なんか俺の時より熱弁してますね。皆の食いつき方も違うし。
-:そんなことないでしょ~!笑
越雲:そういう作戦ですか、今日!
一同:笑
《商品詳細》
セカンド・ミニアルバム「哀余る」
2016年7月13日(水)
UKDZ-0177
1,800円+税
DAIZAWA RECORDS / UK.PROJECT
[収録曲]
01.沈めてくれたら
02.Addict
03.ひとのよう
04.堕ちていく
05.哀余る
06.ふつうのせいかつ
07.言葉は風船
08.post
ファースト・ミニアルバム「青、時々、goodbye」から一年ぶりのリリースとなる今作から聴こえてくるサウンドは、フィードバックノイズや、スウェディッシュポップ、さらにアーバンポップかと思えば、J-ROCKだったりもする。一見、まとまりのない作品に捉えられるかもしれないが、まるで混沌とした吹き溜まりに集まった渦が、いつのまにかさらりと溶けて消えてしまったような、違和感を感じさせない作品に仕上がった。
焦燥、憂鬱、疲弊、孤独、、、
pollyというバンドを言葉で表現しようとすると、ネガティブな単語が真っ先に思い浮かぶ。フロントマンの越雲龍馬(Vo/Gu)にはこれらの暗い言葉がとても似合う。彼は自分自身にコンプレックスを抱えるどこにでもいるような若者の一人だ。とはいえ、容姿は整っていて、人が羨む甘い歌声の持ち主であり、頭の回転も速いが故に気も利くし、服装のセンスだっていい。たくさんの才能が揃っているくせに、いったい彼はなにが不満で、なにが気に入らないのか?M6の歌詞にもあるが、「ふつうのせいかつ」に嫌気をさしたかと思えば、「ふつうのせいかつ」を望んで眠りにつきたいという。そんな矛盾を抱えながら、日々もがき苦しんでいる。M4では「なにがふつう?」と問いかけ、「僕がふつう」と言い切って歌う。やたらと「ふつう」という言葉に過敏な人間が作る楽曲と歌詞は、とても人間らしく生々しく聴くものに刺さる。
安堵、爽快、希望、友情、、、
前向きなテーマはいつだって時代から求められているけれど、pollyのような救われないテーマを歌うバンドの存在は、陰と陽の対比の如く重要である。救われない歌に、救われている人がたくさんいるという現実を彼らのライブ会場では目の当たりにできるのだが、 まずはpollyの音源に触れることから始めてほしい。そして肯定、もしくは否定してくれることが、日々の生活に不満を抱く越雲龍馬の精神を解放させるはずだ。
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polly プロフィール
2012年4月、宇都宮でバンド結成。
2013年7月、RADIO BERRY(エフエム栃木)主催「ベリコン2013」グランプリ受賞。
2014年7月、UK.PROJECTが主催するオーディションで、ファイナル12組に残る。
2015年4月、メンバー全員上京。同月、Bandcampにて「Loneliness」の無料配信をスタート。
2015年6月、ファースト・ミニアルバム「青、時々、goodbye」をDAIZAWA RECORDSからリリース
2015年9月、1st mini Album「青、時々、goodbye」のツアーファイナルを下北沢CLUB Queで開催。共演にIvy to Fraudulent Game、paioniaを誘いソールドアウトさせた。
2015年12月、HEAVEN’S ROCK 宇都宮 VJ-2でワンマンライブ開催
2016年3月、下北沢CLUB Queで都内初のワンマンライブ開催
2016年7月10日、恵比寿LIUQID ROOMで開催されるART-SCHOOL&THENOVEMBERS presents「KINOSHITA NIGHT×首」に出演予定。
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ライブスケジュール
2016年8月16日(火)
UKFC on the Road 2016
【会場】 新木場STUDIO COAST
【時間】 open/start 13:00/14:00
【出演】 polly / ART-SCHOOL / BIGMAMA / lovefilm / MO’SOME TONEBENDER / POLYSICS / TOTALFAT / asobius / Cettia / DATS / Helsinki Lambda Club / カフカ / PELICAN FANCLUB / SPiCYSOL / ウソツキ
【料金】 \4,800
UKFC on the Road 2016 HP
http://ukproject.com/ukfc2016/
2016年8月22日(月)
道玄坂異種格闘技戦vol.85
【会場】渋谷La.mama
【時間】open/start 18:00/18:30
【出演】polly / FOLKS / The Cheserasera
【料金】2,500円
2016年8月28日(日)
RADIO BERRY ベリテンライブ2016
【会場】 HEAVEN’S ROCK 宇都宮 VJ-2
【時間】 open/start 16:30/17:00
【出演】 polly / odol / mol-74 andmore…
【料金】 3,000円
【チケット】 6月25日(土) 一般発売開始
ベリテンライブ2016 HP
http://www.berry.co.jp/berryten-2016/
代沢まつり < DAIZAWA RECORDS 15th Anniversary for the Future >
・2016年9月16日(金)
【会場】 HEAVEN’S ROCK 宇都宮 VJ-2
【時間】 open/start 18:30/19:00
【出演】 polly / PELICAN FANCLUB / ウソツキ
【料金】 2,500円
・2016年9月17日(土)
【会場】 LIVE HOUSE HOOK SENDAI
【時間】 open/start 17:30/18:00
【出演】 polly / PELICAN FANCLUB / ウソツキ
【料金】 2,500円
・2016年9月22日(木・祝)
【会場】 大阪 LIVE SQUARE 2nd LINE
【時間】 open/start 17:30/18:00
【出演】 polly / PELICAN FANCLUB / ウソツキ
【料金】 2,500円
・2016年9月23日(金)
【会場】 名古屋 APOLLO BASE
【時間】 open/start 18:30/19:00
【出演】 polly / PELICAN FANCLUB / ウソツキ
【料金】 2,500円
・2016年10月4日(火)
【会場】 SHIBUYA CLUB QUATTRO
【時間】 open/start 18:00/19:00
【出演】 polly / PELICAN FANCLUB / ウソツキ / Guest : きのこ帝国
【料金】 3,000円
代沢まつりHP
http://ukproject.com/daizawamatsuri/
polly オフィシャルサイト
http://www.polly-jp.net/
《商品詳細》
Helsinki Lambda Club
ファーストマキシシングル「友達にもどろう」
2016年6月8日(水)発売
¥1,300+税
UKCD-1164 / UK.PROJECT
収録曲
01.しゃれこうべ しゃれこうべ
02.TVHBD
03.ぢきぢき
04.メリールウ
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ライブスケジュール
7/18(月・祝)大阪名村造船所
“summerズボップくん2016″
開場 11:00/開演 12:00
前売¥3,000
w/愛はズボーン、プププランド、THE BOSSS、DENIMS、神頼みレコード、kidori kidori、ナードマグネット、ドミコ、Tempalay
7/19(火)下北沢BASEMENT BAR
“下北沢パトロールpresents 撃鉄12ヶ月連続2マンシリーズ ガチンコファイトクラブ~Round7~”
開場 19:30/開演 20:00
前売¥2,000(+1D)
w/撃鉄
7/31(日)下北沢BASEMENT BAR & THREE
“ナードマグネット 1stフルアルバム『CRAZY, STUPID, LOVE』発売記念「さよなら20代ツアー東京編 ~フリークス学園シーズン1~」 “
開場 14:00/開演 14:00
前売¥2,800 / 当日 ¥3,300(共に+1D)
w/荒川ケンタウロス、afterpilot、DENIMS、TENDOUJI、FINLANDS、kidori kidori、グッバイフジヤマ、ナードマグネット
8/5(金)Zher the ZOO YOYOYGI
“夏のハレチカ 3days! “
開場 18:00/開演 18:30
前売¥2,500 / 当日 ¥3,000(共に+1D)
w/BUGY CRAXONE、JET THUNDERS、ザ・チャンバーズ、and more…
8/16(火)新木場STUDIO COAST
“UKFC on the Road 2016″
開場 13:00/開演 14:00
前売¥4,800/当日¥5,300
w/ART-SCHOOL、BIGMAMA、lovefilm、MO’SOME TONEBENDER、POLYSICS、TOTALFAT、asobius、Cettia、DATS、カフカ、PELICAN FANCLUB、polly、SPiCYSOL、ウソツキ、megsri、odol
DJ:片平実(Getting Better) 、しもっきー
8/25(木)下北沢BASEMENT BAR
“BASEMENT-TIMES PRE. LIVE IN A BASEMENT”
開場 18:30/開演 19:00
前売¥2,500/当日¥2,800(共に+1D)
w/リコチェットマイガール、グッバイフジヤマ
9/11(日)下北沢BASEMENT BAR&THREE
“JUKEBOX pre TENDOUJI 2nd EP『breakfast』Release Party!!”
開場 16:00
前売¥2,000/当日¥2,500(共に+1D)
w/TENDOUJI、ドミコ、Tempalay、and more..
DJ: Kawanishi(JUKEBOX/SOUND CRUISING) 斎藤雄(Getting Better/JUKEBOX) 、and more…
“TOKYO CALLING 2016″
2016/9/17(土)、18(日)、19(月祝) ※日程は後日発表
http://tokyo-calling.jp
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<プロフィール>
2013年夏、西千葉のガザルでバンド結成。
PAVEMENTとCLASHが恋人同士になってしまったような、
ポップなのにどこかひねくれたメロディと、
ひねくれているようで割と純粋な心情を綴った歌詞を特徴とする。
2014年上旬から数々のオーディションに入賞し、
UK.PROJECT主催のオーディションにて、
応募総数約1000組の中から見事最優秀アーティストに選出され、
同年12月10日にUK.PROJECTから2曲入り8cmシングルをリリース。
2015年3月18日にファーストミニアルバム「olutta」をリリースし、
FX2015、VIVA LA ROCK2015、MUSIC CITY TENJIN2015への出演を果たす。
同年12月18日にはシングル「TVHBD/メリールウ」をライブ会場と通販のみ限定500枚でリリースしたが、3ヶ月ですべて完売。
2016年6月8日にファーストマキシシングル「友達にもどろう」をリリース。
2016年も注目されたい願望は高まるばかりだが、
世間の飽きやすさも承知しているので、飽きられないよう色々と画策中。
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Helsinki Lambda Club HP
http://www.helsinkilambdaclub.com
Helsinki Lambda Club twitter
https://twitter.com/helsinkilambda
Helsinki Lambda Club Facebook
https://www.facebook.com/helsinkilambdaclub/