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【UKP OFFICIAL LIVE REPORT】2018.8.22(wed.) UKFC on the Road 2018@新木場STUDIO COAST FRONTIER STAGE

東京都世田谷区下北沢の(正しくは代沢5丁目が所在地の)、今や日本有数の老舗インディーズ・レーベルとなっているUK.PROJECT、そのレーベル部門とプロダクション部門が総力を上げてお贈りする真夏の恒例イベント『UKFC on the Road』が、今年も開催された。これで8年目、今回は7月8日名古屋CLUB UPSET、7月29日大阪CONPASS、8月5日下北沢CLUB Que、8月22日新木場スタジオ•コーストの4本。以下、そのファイナル、スタジオ•コーストの模様をお届けする。

[text:兵庫慎司]
[集合写真撮影:古溪一道]

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この日の両ステージのトップを飾ったのは、小池貞利(vo,g)自身もMCで口にしていたように、デビュー2年目の2018年の夏は……いや、『VIVA LA ROCK』や『METROCK』あたりから出ていたので春先からか、絨毯爆撃的に各地のフェスに出演中のteto。1曲目「拝啓」から、叫びのような祈りのような小池の歌と、終始爆発しっぱなしのバンド・サウンドが、観る者聴く者をその場に釘付けにする。間奏に入ると同時に小池、ギターを弾きながら背中からフロアへダイブ。1曲に3曲分の言葉を詰め込んだような、感情量積載過多な2曲目「Pain Pain Pain」では、小池、マイクをスタンドごとフロアへ向け、またステージを下りて柵前を走る。続く3曲目「高層ビルと人工衛星」になると、フロアが、そのまま釘付けでステージを凝視している人と、凝視しながら身体を左右にゆらゆらと揺らし始める人に、フロアが分かれ始めた。

「やってしまった、すごい情けない、俺ってクズだなと思うことがたくさんあって。でもその犯した罪は二度と消えない、そういう歌をやります」──4曲目「溶けた銃口」を歌う前に、小池はそのように曲を紹介した。そして、曲の最後に「あの人は最後までやさしかったのに、俺はなんでやさしくできなかったのか。誰か教えてもらっていいですか!」と、問いかけるように叫んだ。
本当にきれいなものとか、本当にかっこいいものとか、本当に美しいものは、本当にはちゃめちゃな、みんなの心の奥底にあるものだと思う、それを出さないと俺は見つけられないと思う、でもこういうはちゃめちゃなライブをやってると見つかる気がする、それを忘れたくない──ラストの「忘れた」を歌う前には、そんな話をした。このように活字にすると文法としては破綻が見られる語りだったが、でも何が言いたいのか、何を伝えたいのかがとてもわかる気がした。そして、エモーショナルにドラマチックに歌い上げられる「忘れた」を聴くと、さらにわかった気がした。

去り際に小池は、「ばかばかしい毎日が、ちょっとでも明るくなりますように。ありがとうございました、tetoでした!」と挨拶した。
なお、このステージで披露された5曲は、UKプロジェクトからのリリースが始まる前からやっている曲もあるし、それ以降に音源化された曲もあるし、まだライブでしか披露されていない曲もあるが、9月26日リリースの、彼らのファースト・フル・アルバム『手』に、すべて収録される。

 

<SETLIST>
01. 拝啓
02. Pain Pain Pain
03. 高層ビルと人工衛星
04. 溶けた銃口
05. 忘れた

 

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[text:兵庫慎司 / photo:河本悠貴]

 

 

POLYSICS

 

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本日出演のすべてのバンドの中でもっとも古株、『UKFC』及びUK.PROJECTの長男的な存在、POLYSICS。ただし、ナカムラリョウが加入し、 4人編成になってからこのイベントに出演するのは、今回が初めて。
にぎやかにかつ攻撃的にSEが響く中、ヤノ、フミ、ナカムラリョウ、ハヤシが登場、いつものようにそのSEから乗り代わる形で、「SUN ELECTRIC」で激しくも軽快にスタート。続く「Young OH! OH!」ではハヤシの「ご一緒に!」というアオリに応えて、「♪ウ! ア! ウッウッア!」とフロア中の両腕が突き上げられる。次はナカムラリョウが加わったからこそ生まれた「That’s Fantastic!」。これまでのポリの中では明らかに異質なファンク・チューンだが、フロアはここで一回目のピーク、と言っていいほどのジャンプの渦と化す。楽器なしでハンドマイクで歌うの楽しそうだな、ハヤシくん、と、ライブでこの曲になると、いつも思ってしまいます。

パーカッションが鳴りまくる感じがニュー・ウェイヴ風味な「See Foo」(この曲もポリの新機軸だ)で、さらにフロアをジャンプさせてからMCへ。今年で結成21年で、去年新メンバーが入ったこと、『UKFC』はこれで8回目で、今年は初年度のラインナップが揃っていること、2年目の『UKFC』の時は5バンドでバスを借りて名古屋や大阪へ行ったことなどを話して、場の空気を和ませる。と思ったら、「How are you?」の高速かつ重いビートで、その空気を一変させ、再びカオスに。
次の曲では、イントロが鳴った瞬間に、目に見えてフロアの熱が上がる。で、その次の曲では、もっと上がる。「シーラカンス イズ アンドロイド」と「Let’s ダバダバ」、長年にわたってポリのライブのピーク・ポイントを作り続けるライブ・アンセム二連発。ハンドクラップ、両腕交互上げ、ジャンプ、モッシュ、モンキーダンス──オーディエンスみんな、思い思いに、テンション上がり放題上がりながら楽しんだ末、ラストは人の波を泳ぐハヤシが差し出すマイクへ向かって「♪ダーダーダーダバダバダバー」の大合唱。

そして最後の曲。なんとthe telephones“Urban Disco”のカバー。この日トリを飾る彼らに捧げたということだろう。オーディエンス狂喜、「アイアムディスコ!」の大合唱。ハヤシ、ナカムラリョウをシンセから引きはがしてフロアへ放り込む。歌い終えて両腕を挙げたハヤシを、大きな拍手と歓声が包んだ。

 

<SETLIST>
01. SUN ELECTRIC
02. Young OH! OH!
03. That’s Fantastic!
04. Sea Foo
05. How are you?
06. シーラカンス イズ アンドロイド
07. Let’s ダバダバ
08. Urban disco (the telephonesカバー)

 

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[text:兵庫慎司 / photo:AZUSA TAKADA]

 

 

THENOVEMBERS

 

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サウンドチェックの段階から、すさまじい音のでかさに、幕が閉まったステージの前のオーディエンスが、顔を見合わせたりしている(曲終わりで拍手する人もいた、メンバーの姿まだ見えないのに)。THE NOVEMBERS、彼らがUK.PROJECT内のDAIZAWA RECORDSから作品をリリースしていたのは、2007年から2013年までの間だが、それ以降も、今回に限らずUK.PROJECT関連のイベントに出演したりしているところをみると、友好的な関係を保っているようである。今回は「8年前の第一回『UKFC』に出演したバンドみんな出る」というコンセプトに応えて、出演オファーに応えた、ということだろう。

「NOVEMBERS、始めます」という小林祐介(vo,g)のひとことから、美しいクリーン・トーンのギターが響き始め、「Hallelujah」でライブがスタート。各楽器の音の上を小林祐介のボーカルが朗々と響きわたり、オーディエンスがそれにじっと耳を傾ける。2曲目「Misstopia」では、ギターを中心に、大きく美しいサウンドスケープが描かれる。音によって、スタジオコーストの空気の、光の屈折度が変わっていくような錯覚に囚われる。
シンセの音と声をホーミーのように重ね、次にシンセとギターをしばし重ねてから始まった「Guilmore guilt more」は、「10年代のサイケデリック・ロック」とか形容したくなる鳴り。各楽器の音も、小林祐介の声も、針の穴を通すような絶妙なサウンド処理がなされている。曲が進むにつれてじわじわと爆音になっていき、中盤ではすっかりカオス状態に。オーディエンスみんな、まさに「凝視」という言葉そのままの様子で、ステージと向き合っている。
次の「こわれる」では一気にアップテンポになり、オーディエンスの「凝視」状態も決壊。小林祐介とケンゴマツモトの2本の爆音ギター、高松浩史の自在の極みのようなベース、吉木諒祐のベードラから放たれる重たいキック──それぞれの楽器が鳴っているというよりも、ステージ全体が唸りを上げているような感覚。

「Xeno」を経てのラストは「黒い虹」。曲のシメの4人のインプロは、いつまでも続いた。すごい時間だった。小林祐介の、「NOVEMBERSでした、ありがとうございました。楽しい1日を」という、去り際の言葉だけが、平熱だった。

 

<SETLIST>
01. Hallelujah
02. Misstopia
03. Gilmore guilt more
04. こわれる
05. Xeno
06. 黒い虹

 

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[text:兵庫慎司 / photo:河本悠貴]

 

 

TOTALFAT

 

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「UKFCのお祭り隊長、TOTALFATです! 祭りだ祭りだ祭りだ祭りだー!」と、Jose(vo,g)の雄叫びで始まったTOTALFAT。その時点でオーディエンス、「夏のトカゲ」で始まることを察し、歓声を挙げる。「UKFCのみんなとまじわりー! TOTALFAT始めます!」の号令で、一瞬にしてパンク•バコと化すスタジオ•コースト。ジャンプやサークルモッシュやハンドクラップやタオル回しやシンガロングなどの「フェスで暴れる時のお作法」が、この1曲の中ですべて現れる。目まぐるしい。みんな本当に楽しそうで、なんか笑えてくる。
続くミドル・チューンの「Phoenix」ではKubotyがライトハンドを軽々とキメ、次の「晴天」は、「まだ夏は終わらせねえって奴どんだけいんだよ! だったら俺たちと歌おうぜ!」というShun(vo,b)のアオリに応えてのシンガロングで曲が始まる。
「みんなで踊れる新曲作ってきました!」と始まった新曲「Your Goddamn Song」は今後ライブのヤマでプレイされる重要曲になってもおかしくないような軽快で激しいスカコア系の曲で、Joseがギターを持たずにハンドマイクで最後まで歌いきるのもかっこよかった。

「UKFC後半折返しということで、ガソリン注入タイム!」と、ここでメンバーが大量のビールをステージに運び込み、お客さんに配る。the telephonesのノブも出て来て一緒に配っている。ガソリン注入したところで、TOTALFATイチのパーティー・チューン「PARTY PARTY」。フロアに4つも5つもサークルモッシュが現れる。ドラムのBuntaは、いつの間にかTシャツを脱いで短い半パン1枚、まるで総合格闘家みたいな出で立ちで鋭いリズムを叩き出す。

「楽しいなあ! 終わりたくねえけど、このあとやりたくてしょうがない奴らが待ってるからさ! ひとことだけ、友達として! telephones、お帰り! その気持ちを歌に込めて、みんなで歌いましょう!」というJoseの言葉に導かれてのシンガロングから始まった「Place to Try」で、フロアを絶頂に導いて終了……と思ったら、Jose「時間あるみたいなんでもう1曲やらしてください!」と急遽「DA NA NA」を追加し、オーディエンスをさらに歓喜させた。

 

<SETLIST>
01. 夏のトカゲ
02. Phoenix
03. 晴天
04. Your Goddamn Song
05. PARTY PARTY
06. Place to Try
07. DA NA NA

 

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[text:兵庫慎司 / photo:AZUSA TAKADA]

 

 

BIGMAMA

 

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秋口まで各地フェス行脚続行中、その後10月31日にはメジャーからは最初のアルバムとなる『-11℃』をリリース、それを携えて12月25日X’masの東京BLITZから2月24日札幌PENNY LANE24まで13本の全国ツアーが決まっているBIGMAMA。そのニュー・アルバムにも収録される「Strawberry Feels」と「POPCORN STAR」を含む全8曲を、矢のように放ち続けるステージだった。
1曲目「荒狂曲“シンセカイ”」で、怒号のごとき歓声、今日イチの荒々しさを記録。2曲目「Strawberry Feels」の東出真緒のバイオリン・ソロ終わりで、金井政人(vo,g)が歌い始めるところでは、今日イチのハンドクラップのでかさを記録。3曲目「POPCORN STAR」では、今日イチの全員ジャンプ度を記録。「ヒーローインタビュー」では今日イチのシンガロングが──と、1曲進むごとに、この日の最高記録を更新し続けていく。速くラウドな曲ばかりを並べたセットリストではない。「MUTOPIA」のようなミドル・チューンもプレイされるが、フロアの熱は高いまま。

特に、後半の、「ファビュラ・フィビュラ」のオーディエンス大合唱の時の、全員制圧感、続く「秘密」のサビの、みんなの頭の上に喜びが降り注いでいくような多幸感。そしてラストの「CPX」のイントロが始まった瞬間のフロアの大爆発感。いずれも、ちょっと絶句もんだった。そもそも『UKFC』に足を運ぶお客さんは、「このバンドを好きだから観に来たけど他のバンドには興味ない」みたいな人がおらず……いや、そりゃ中にはいるんだろうけど、他のイベントに比べて極めて少なく、どのアクトの曲も熟知している人が多い、というのはわかっているつもりだったが、それにしてもなんなんだ、BIGMAMAでのこの光景、これほんとにワンマンじゃん、とか言いたくなるほどだった。

なお、金井くん、全8曲の間で、歌以外に言葉を発したのは、曲のイントロにのっけて短くお客さんをあおった時くらいで、MCは最後までなし。しゃべる必要を感じなかったんだと思う。というか、しゃべらなくても伝わっている、と思えたんだと思う。最後に初期代表曲「CPX」を歌い終え、とてもいい笑顔でフロアに挨拶をして、ステージを下りた。

 

<SETLIST>
01. 荒狂曲“シンセカイ”
02. Strawberry Feels
03. POPCORN STAR
04. ヒーローインタビュー
05. MUTOPIA
06. ファビュラ・フィビュラ
07. 秘密
08. CPX

 

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[text:兵庫慎司 / photo:AZUSA TAKADA]

 

 

ALEXANDROS

 

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8月16日に千葉ZOZOマリンスタジアムで、自身初のスタジアム・ワンマン『VIP PARTY 2018』を大成功に終わらせたばかりの[ALEXANDROS]。SEに使った「Last Minute」にバンド・サウンドが合流する形でライブがスタート。シンガロング必至のキラー・チューンではなく、軽やかでダンサブルなこの曲で始まるというのがやや意外で楽しい。川上洋平(vo,g)、ギターを持たずハンドマイクで、右へ左へ軽やかに移動しながら歌っていく。
歌い終え、ギターを持ち、「city」のイントロを弾き始めると大歓声が起き、そこにバンド3人の音が加わった瞬間、それまで左右にゆらゆら揺れていたフロアが大爆発。Bメロで歌に張り合うボリュームのハンドクラップとリフト、サビで一斉にそのリフトからクラウドサーフとシンガロング、そしてまたハンドクラップ──白井眞輝のギター、磯部寛之のベース、庄村聡泰のドラムによるバンド・サウンド、そのグルーヴもすさまじい。スタジアム仕様の音がコーストでぶっ放されている感じで、こんなのこの至近距離で浴びせられたらそりゃ熱狂するしかないわ、と思う。庄村のドラムセットは1バスだったのが2バスになりタムも増えたりとワンマンの会場の巨大化に対応して、それぞれの機材が増えたが、その体制のままこのステージに臨んでいる、というのも、このものすごい音の要因のひとつかもしれない。

「Starrrrrrr」では川上洋平、ソロ明けで客にリードボーカルをまかせ、大シンガロングを呼び起こす。続く「ハナウタ」では、フロアも2階席もみんな左右に大きく振られながら口ずさむ。
「『UKFC on the Road 2018』、来てくれてありがとうございます、うれしいです」「今日はNOVEMBERSが出てくれて、他のバンドと一緒にツアー回ってた頃を思い出しました。今日は出演できてうれしいです」と川上洋平。「対バンって久しぶりなんで、仲良しこよしな雰囲気になっちゃいがちなんですけど、俺は同じ所属のバンドでも、喧嘩売りに来てますんで!」と宣戦布告してから、ハードなダンス・チューン「I Don’t Believe In You」で、またコーストをカオスの渦に叩き込む。にしても、ここまでの5曲すべて、イントロが鳴った瞬間に大歓声が上がっている。

「Mosquito Bite」の重たいリズムでオーディエンスを揺らしてからのラストは、「Kick&Spin」、そして「Adventure」。またギターを置いてハンドマイクになった川上洋平、フロアへマイクを向けてでっかいシンガロングを誘う。全員をピークに導いてライブを終えた彼は、「暴れ足りないからツアーで待ってるぜ!」と言い残して去っていった。

 

<SETLIST>
01. Last Minute
02. city
03. Starrrrrrr
04. ハナウタ
05. I Don’t Believe In You
06. Mosquito Bite
07. Kick&Spin ~ Adventure

 

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[text:兵庫慎司 / photo:河本悠貴]

 

 

thetelephones

 

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今年、5月4日のさいたまスーパーアリーナ『VIVA LA ROCK』とこの『UKFC』のライブ2本だけ、石毛輝(vo,g)曰く「一瞬電波を入れて」復活したthe telephones、3年ぶりの『UKFC』出演。石毛、1曲目「D.A.N.C.E to the telephones!!!」で「『UKFC』に帰って来たぜ! 最高の1日を! 俺たちと一緒に踊ろうぜ!」と絶叫。それに応えるオーディエンスの暴れっぷりもすごい。
「ありがとう! 埼玉県北浦和から来たtelephonesです! 3年ぶりにただいま! 『UKFC』だからね。思い入れがあります。初期の曲をやっていこうと思います」と、UKプロジェクト加入以前の「DaDaDa」を披露する、というレアなサービスもあり。
いつもの電話ズらしいグダグダなMCをしばしくり広げ、笑いを巻き起こして場の空気をすっかりゆるめてから、「湿っぽいのは嫌い、バカのように踊ろうぜ!」という石毛の雄叫びで「A.B.C.DISCO」「Keep Your DISCO!!!」を二連続投下。フロア、たちどころに熱狂状態に戻る。なお、「Keep Your DISCO!!!」の最後に石毛、「世界は変わったか?」という、意味深なひとことを挟み込んだりもする。

石毛の「トイス!」に、お客さんも反射的に「トイス!」と返す。その「トイス!」が「ディスコ!」に変わっていき、コールが最大ボリュームになったところで曲になだれこむ……はずが、石毛のギターの音が出なくて曲に入れないというハプニング。「今日俺、『VIVA LA』に比べて噛んでないと思ったんだけど、ギター、ミュートしてたよね」。とミスを自白し、またみんな爆笑。改めて突入した本編最後の曲「Urban Disco」で、フロアを何度目かのピークへといざなった。

そしてアンコール。「みんなが観てくれてるとおり、すごく楽しくやらせてもらってます。ありがとうございます。いやあ、ほんとにね、ありがとうしか言えない。一瞬電波を入れたいという俺たちバンド側のわがままを、みんな受け入れてくれてありがとう。勝手に休止して、勝手に今年2本だけライブやりますって言って、でも受け入れてくれて」と石毛、オーディエンスやスタッフに感謝し、「来年2019年は、僕らがメジャー・デビューした年から10周年なんです。メジャー・デビュー10周年をお祝いされたくて、来年はけっこう活動しようと思います」。
フロア、「割れんばかり」とはまさにこのこと、ってほどの歓声と拍手に包まれる。「ありがとう。マジうれしい。東京ドームシティホールで『休止します』って発表した時、すごい空気になったじゃない。今は、こうして喜んでもらえているのが、ほんとにうれしい」。
それから、休止の際に、再開する時はまだ行ったことがない都道府県に行くことから始めると宣言したことを話し、その公約どおり、2019年2月に佐賀・島根・奈良・和歌山の4本のツアーを行うことを告げる。それまでめちゃくちゃ喜んでいたフロアから「ええっ、行きにくいじゃん!」と言いたげな、なんとも言えない空気が漂って来て、悪いけどめちゃくちゃ笑ってしまった。でも、東京ドームシティホールとかZepp Tokyoとかで華々しく一発目のライブをやるよりも、電話ズらしくていいと思う、個人的には。

そして「猿のように踊ろうぜえ!」と「Monkey Discooooooo」をぶちかまし、ラストの「Love&DISCO」では、ライブでこの曲をやる時の恒例、いくつもの巨大風船が、FUTURE STAGEに出て来たPOLYSICSやTOTALFATらの手で、フロアに放り込まれた。

 

<SETLIST>
01. D.A.N.C.E. to the telephones
02. Yeah Yeah Yeah
03. DaDaDa
04. RIOT!!!
05. Homunculus
06. A.B.C.DISCO
07. Keep Your DISCO!!!
08. Urban disco
<アンコール>
09. Monkey Discooooooo
10. Love&DISCO

 

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イベントのシメは遠藤社長からのご挨拶、そして出演者みんなで客席をバックに記念撮影。いろんな意味でメモリアルな回になった8回目・2018年の『UKFC』が終わった。
FRONTIER STAGEに8年前の一回目の出演者がすべて揃った。つまり、どのバンドも8年経っても消えていないし、どのバンドもスケールアップしていた。それってなかなかすばらしいことだと改めて思う。あ、1つ、消えてはないけど、自分達の意志で止まっていて、この日に特別に出演したバンドもいますが。
それから。そんな8年間を支えるバンドたちと同じFRONTIER STAGEのトップにtetoが立って、情熱が爆発しっぱなしのすごいライブをやったのも、とても象徴的だった気がした。来年の開催はあるのかないのかまだわかりませんが、開催されることを楽しみに待っています。

 

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[text:兵庫慎司 / photo:AZUSA TAKADA]

 

 

 

■その他公演のライブレポートもぜひご覧ください!

8/22新木場 FUTURE STAGE
http://ukproject.com/column/2018/08/15429/

7/8 名古屋UPSET公演
http://ukproject.com/column/2018/07/15200/

7/29 大阪CONPASS公演
http://ukproject.com/column/2018/08/15262/

8/5 下北沢CLUB Que公演
http://ukproject.com/column/2018/08/15276/

 

 

UKFC on the Road 2018

○7/8(日)愛知・池下CLUB UPSET ※公演終了
出演:ウソツキ、KFK、odol
ゲストバンド:LILI LIMIT
O.A.:postman

○7/29(日)大阪・心斎橋CONPASS ※公演終了
出演:teto、polly、Yap!!!
ゲストバンド:LOSTAGE
O.A.:aint

○8/5(日)東京・下北沢CLUB Que ※公演終了
出演:Helsinki Lambda Club、SPiCYSOL
ゲストバンド:SCOOBIE DO、トリプルファイヤー

 

○8/22(水)新木場STUDIO COAST※公演終了
出演:the telephones、aint、[ALEXANDROS]、BIGMAMA、Helsinki Lambda Club、THE NOVEMBERS、odol、polly、POLYSICS、postman、teto、TOTALFAT、ウソツキ

 

 

UKFC on the Road 2018 オフィシャルHP
http://ukfc2018.ukproject.com/

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